あがり症の症状が現れる場面ー結婚披露宴のスピーチ

あがり症の症状が現れる場面ー結婚披露宴のスピーチ

「あがり症の症状が現れる場面ープレゼン」でもお話したように、あがり症が発症する場面には以下の共通するルールがあります。

  1. たくさんの観客達が集まる
  2. パフォーマーはたくさんの観客達から一身に見詰められる
  3. その場所は基本的にアウェー
  4. 普段からやり慣れないことをやることが多い
  5. 一発勝負で、やり直しがきかない・またはやり直しが「非常に」ためらわれる

結婚披露宴で友人代表のお祝いスピーチをする場合も、このルールに見事に当てはまります。

普通の社会人でスピーチをやり慣れている人なんていません。それでも、学生時代からの長い付き合いの友人からお祝いスピーチを頼まれたら、無下に断ることなんてできないですよね。

あがり症になる人は「真面目・完璧主義・優等生」タイプが多いと言われています。スピーチを頼む友人も、きっとあなたのそんな人柄を見込んでのことでしょう。

 

そんな人柄故に断ることもできず、引き受けたのはいいが「あがってしまって、しどろもどろになったらどうしよう?」という思いがその日から当日まで頭の中をグルグルと駆け巡ります。

本番の日が近づくにつれ、不安はドンドン増すばかり。当日の朝はやたらと早く眼が醒めてしまいます。せっかくのごちそうもなんだか味がしなく、酔ってはいけない、とお酒もロクに飲む気がしません。

式次第と時計をにらめっこしつつ、心臓はまさに早鐘のようにドキドキしっぱなし。やがて会場のスタッフから促され、新郎新婦の前へと歩み出ます。

そして、あれほど散々練習したのにーと、本番では見事に砕け散ります。

 

そんな真面目なあなたがスピーチであがらないようにするためには、

  1. スピーチの間は新郎新婦の顔をじっと見る
  2. 当日の主役は新郎新婦なのだから、自分はあくまで「黒子」に徹する
  3. 話すときは普段の自分を忘れて、友人と楽しく遊んだ「あの頃」の自分に戻る

ことが大切です。

 

スピーチの間は新郎新婦の顔をじっと見る

 

あがり症になる人があがってしまうのは、「会場に集まるたくさんの観客達の目」を意識するからです。自室で一人こもってスピーチの練習をする間はあがらないのですから。

なので、新郎新婦の顔に目線を据えて、お二人の顔を交互に見るようにしましょう。会場にどれだけたくさんのゲストがいても、頭の中では「自分と新郎新婦の3人だけ」になれば、他人の視線が気になりません。

会場に集まるゲストも、気にしているのはスピーチの内容と、新郎新婦の2人がどういう反応をするか、の2点です。大体においてスピーチが始まるのは宴たけなわの、良い感じに酔いが進んだ頃です。ゲスト達もお料理やお酒やおしゃべりに夢中で、あなたのことなんて気にもしていないかもしれません。

 

自分はあくまで「黒子」に徹する

 

言うまでもなく、披露宴の主役は新郎新婦です。お二人以外は全員が「黒子」であると言っても過言ではありません。あなたがスピーチをしている間はあなたに視線が集まるような気がしますが、あくまであなたは披露宴を盛り上げるための「黒子」のうちの一人です。

歌舞伎の「黒子」は黒い頭巾を被って顔を一切見せません。不思議なもので、表情が分からないと人間ではあるけれど人間には見えなくなります。

結婚披露宴で黒子頭巾を被る訳にはいきませんが、心の中では被ったつもりでスピーチに臨みましょう。そして、スピーチの本来の役割である「新郎新婦へのお祝いの気持ちを表し、披露宴を盛り上げる」に徹しましょう。

 

あなたのスピーチで「これでもか!」と、新郎新婦にスポットを当てれば当てるほど、会場が湧けば湧くほど、黒子の存在感はどんどん薄くなります。黒子目当てに歌舞伎を見に行く人がいないように、あなた目当てで披露宴に出席する人もいません。

そのことを理解すれば、あがらなくなるかもしれません。

 

友人と楽しく遊んだ「あの頃」に戻る

 

披露宴で友人代表のスピーチを頼まれる人は、新郎/新婦と深い繋がりのある人でしょう。当然、あなたと新郎/新婦だけしか知らない、とっておきのエピソードがあるはずです。

人前で話せる「隠し玉」のような珠玉のエピソードをスピーチに盛り込めば、会場は大いにウケること間違いなし。それをスピーチするときのあなたも、当時の楽しかったあなたに戻っているはずです。

あなたがその当時に戻れば戻るほど、エピソードもリアリティが増し、その分ゲスト達もスピーチに惹きつけられます。

 

その時のあなたは、間違いなくゲスト達の存在を忘れているはず。ーつまり、緊張を忘れているはずです。「自分に酔う」というのはナルシストみたいで良くないたとえですが、こういうときは大いに自分に酔いましょう。

かと言って、完全にゲスト達を置き去りにしては会場がシラケてしまうので、ほどほどに。

 

あなたが新郎新婦への祝意を爆発させる分には、誰も文句を言いません。大いに祝意を爆発させましょう。

 

完璧主義を捨てる

 

もちろん、上記のアドバイスは単なる気休めです。本当にあがり症を克服したかったら、あなたは完璧主義を捨てなければいけません。

あがり症は、「失敗した自分に価値は無い。いつも完璧でないといけない」という思い込みが着火剤になります。この思い込みのせいで失敗を極度に恐れるようになり、それが脳の中で脅威とみなされます。

そして、扁桃体の指令によりストレスホルモンが分泌されて交感神経が優位になり、あがり症の諸症状が現れます。

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一方、あがらない人は「失敗したって自分の価値は失われない」という自信があります。たくさんの観客達が見ている前で何かのパフォーマンスをし、それが失敗してもノーダメージなのでストレスホルモンが分泌されないのです。

あなたが失敗を恐れるようになった原因は人それぞれなのでカウンセリングしてみないと分かりません。私も、本当にたくさんの原因がありました。中には、「こんなことが?」と自分でも驚くような出来事が原因だったこともあります。

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しかし、複雑に絡み合った糸をていねいにほぐすように、一つ一つの心の傷を心理療法で癒す度に、あがり症の症状は緩和していきました。

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どんなに複雑に絡み合った原因であっても、一つ一つほぐしていけばすべての心の傷は癒されるときが来ます。そのとき、あなたは失敗や他人の目線を恐れることがなくなります。恐怖することが無くなればストレスホルモンも分泌されません。

そして、あなたはあがり症を克服することになるでしょう。

 

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