あがり症の症状
あがり症の症状

あがり症の症状には様々なものがあります。たとえば、
- 手足がガクガクブルブル震える
- 全身から大量の発汗
- しっかり覚えたはずの楽譜・スピーチの原稿をキレイにど忘れ
- 殺されそうな強い不安感や恐怖感
- 観客の視線が怖くてたまらなくなる
- 心臓が口から飛び出しそうなほど激しくバクバクする
- 声が上ずってひっくり返る
等です。
突然、これらの身体症状に襲われたら、ほとんどの人は戸惑うやら恥ずかしいやらでパニック状態に陥ると思います。
私も、クラシックギターの発表会でギターを弾こうとしたとき、指が突然ブルブル震えだしました。結局、最後までまともに弾けずに終わるという事態に。
その時、恥ずかしさのあまりギターを置いて会場から走って逃げ出したくなったのをよく覚えています。
あがり症に悩む人の多くは、「なぜ、自分だけがこんな目に遭わなくちゃいけないの?」「なんで、突然こんな症状に襲われなきゃいけないの?」という疑問を持つことと思います。
そこで、「なぜ」このような身体症状が現れるのか、お伝えしたいと思います。
手足がガクガクブルブル震える
普段の日常生活では震えないのに、発表会や結婚披露宴会場など「たくさんの知らない観客たちが集まる場」に出て何かのパフォーマンスをしようとすると、途端に手足がガクガクブルブル震えるという症状にお困りの方も多いと思います。
このような「歌/楽器演奏をしようとすると手足がガクガクブルブル震える」症状を「音楽書痙」というそうです。
私も、クラシックギターの発表会では指がブルブル震えたり、声楽の発表会では尋常じゃない程に手足がガクガクブルブル震えたりしました。
声楽の発表会では大抵ロングドレスを着ていたので、震える足はごまかすことができました。問題は両手です。
そこで、両手が暴れ出すのを隠すために、いつもお腹のところで両手をギュッと固く結び、それ以上暴れ出さないように必死で押さえつけていました。
なぜ、このように手足がガクガクブルブル震えてしまうのか、それはストレスホルモンであるノルアドレナリンが過剰分泌されているからです。
ストレスホルモンの役割
人間の脳の中に「扁桃体」というアーモンド状の神経集合体があります。
扁桃体の役割は過去の状況と現在を照らし合わせて「危険か/危険でないか」「快か/不快か」を判断すること、と言われています。
一旦「危険だ/不快だ」と判断すると、非常事態に備えるために身体機能を変化させる必要が出てきます。
あがり症になる人の扁桃体は「たくさんの知らない人たちから一斉に見詰められる場に立って、何かのパフォーマンスをすること」を「危険だ/不快だ」と判断します。
すると、非常事態に備えて身体機能を変化させるために、扁桃体はストレスホルモンを分泌するよう身体に指令を出します。
指令を受け取った身体は副腎髄質からストレスホルモンであるアドレナリンを、脳内の青斑核からノルアドレナリンを分泌します。
これらのストレスホルモンの役割は以下の通りです。
アドレナリン
副腎髄質から血液中に大量に放出されます。アドレナリンの役割は心拍数を上げて血糖値を引き上げ、全身の筋肉や脳にすぐ使えるエネルギーを送り込むことです。
私たちあがり症になる人の心臓が口から飛び出しそうなほど激しくバクバクする理由は、アドレナリンの働きによるものとされています。
ノルアドレナリン
脳内の青斑核から一斉に分泌されます。ノルアドレナリンの役割は血管を収縮させたり、血圧を上昇させたり、集中力を向上させたりすることです。
私たちあがり症の人の手足がガクガクブルブル震えたり、全身から大量の発汗をしたりする理由は、ノルアドレナリンの働きによるものとされています。
また、恐怖・怒り・意欲にも関係しています。私たちあがり症の人が発表会で強い不安感や恐怖感に襲われるのは、ノルアドレナリンの働きによるものと考えられます。
あがり症の症状が治まるとき
あがり症の症状が治まるときは、ステージから降りて「平常時」に戻ったときです。
あがり症になる人の扁桃体は「ステージ上で歌/楽器演奏をすること」を「非常事態」と見なしているので、ステージから離れれば体も平常運転にすぐ戻ることができます。
これに対し、あがり症と無縁の人の扁桃体は「ステージ上で歌/楽器演奏をすること」を「緊急事態ではない」と判断しています。
緊急事態ではないので身体機能を変化させる必要もありません。したがって、あがり症の症状も現れません。
つまり、あがり症の症状を治すためには、「ステージ上で歌/楽器演奏をすることは非常事態ではない」という認識を扁桃体にさせる必要があります。
そのためには、私たち自身の認識を変える必要があります。その認識とは、
- いつも完璧でいなければいけない
- 失敗した自分に価値はない
- もしも失敗したら、観客は私をバカにするに違いない
等です。
過去の出来事から受けたトラウマ
これらの認識を持つようになった背景に、過去に何らかの出来事で負ったトラウマがあるはずです。
そのトラウマを癒さない限り、ポジティブな認識は頭には入ってきません。
もしかしたら、あなたのご両親は教育やしつけに異常に厳しく、テストで悪い点を取ったり、なにか失敗をしたりしたら、烈火のごとく激怒し、いつまでもクドクドネチネチとあなたをりつけたのかもしれません。
あるいは、あなたは過去にいじめに遭い、「他人が怖い」と思うようになってしまったのかもしれません。
あるいは、あなたは担任教師からクラスのみんなが見ている前で暴力を振るわれたり、暴言を吐かれたりしたことがあったのかもしれません。
これらの出来事で負ったトラウマから逃れるために、あなたは自衛手段として「いつも完璧でいなければいけない」「他人は私を傷つける恐ろしい存在だ」と思うようになったのかもしれません。
そうだとすれば、あなたは過去の出来事で負ったトラウマに対して決別する必要があります。
過去に起こった出来事は変えることはできませんが、そのせいで負ったトラウマは消すことができます。
そうすれば、あなたは「いつも完璧でなくてもいい」「失敗は恥ずかしいことではない」「全ての他人が私を傷つける訳ではない」というポジティブな認識を確立させることができるようになります。
扁桃体も「たくさんの知らない観客達の前で何かのパフォーマンスをすること」を「緊急事態ではない」と判断します。そして、あがり症の症状も現れなくなります。
「もう、手足がガクガクブルブル震えるのはイヤだ!」と思ったらお問い合わせくださいね。