なぜ人前に出ると緊張するのか
なぜ人前に出ると緊張するのか

なぜ人前に出ると緊張するのか
私たちあがり症の人たちは、プレゼンやスピーチ、発表会など「人前に出る」ことを考えただけで緊張してしまいます。
その理由は、「人前に出る」ことが特別なこと、苦手なことだと思っているからですよね。
ひどいあがり症で苦しんでいた頃、毎週月曜日の会社の朝礼で「ひと言スピーチ」をやらされるという知人がいました。
私はその話を聞いて「自分が勤務している会社にそんな朝礼が無くて良かった!」と、心底ホッとしました。
そこで、その知人に「朝礼でスピーチしなきゃいけないなんて、憂鬱じゃない?」と尋ねました。
すると、その知人は「全然。むしろ、『何を話そうかな?』って楽しみにしているくらい」と答えました。
私だったら、真剣に転職を考えるくらいイヤなのに、「楽しみにしている」という知人の答えが信じられない思いでした。
そこで、私とその知人との違いを考えてみました。
朝礼スピーチが苦にならない人
朝礼スピーチが苦にならないということは、人前に出ることを「特別なことだと思っていない」ということと、「スピーチが得意」ということですよね。
つまり、たくさんの他人に対して恐怖感がないということと、スピーチに対するトラウマがないということです。
人が何かに対して苦手意識を持つ理由は、1. 何らかのトラウマがある、2. 偏見がある、の2点です。
私があがり症になった原因は、
- 音楽の授業でリコーダーを吹きそこなって失敗し、それをクラスのみんなから笑われたこと
- 運動会のリレー競技でバトンを受けそこなって転んでしまい、それをクラスのみんなからなじられたこと
- 学芸会の演技でセリフを忘れてしまい、それを学校中の観客たちから笑われたこと
- ホームルームで発言が思いっきり滑ってしまい、それをクラスのみんなから笑われたこと
- 担任教師からの暴力事件
- 見ず知らずの上級生女子2人組から下校途中に突然因縁をつけられた事件
- 厳しすぎる親の教育
等です。
これらの経験で受けた心の傷が、発表会のような「たくさんの知らない観客達から一斉に見つめられる場」で甦ります。
すると、ストレスを感じた脳が自律神経を乱れさせて交感神経が優位になります。そして、あがり症の諸症状として現れます。
あがり症にならない人は、私のような経験をしたことがない人だと思います。
あるいは、何かで失敗をし、それをたくさんの人たちから笑われたとしても、それが心の傷にならない幸運な人なのでしょう。
そういう人が「毎週月曜日の朝礼でひと言スピーチ」が苦にならないのはもっともなことです。
人前に出ても緊張しなくなるには
それでは、私たちあがり症の人たちが「たくさんの知らない観客たち」を前にしても、スピーチや歌/楽器演奏などのパフォーマンスが楽しみになるには、どうすればいいのでしょうか?
そのためには、上記1~7のような事件で受けた心の傷を一つ一つ、心理療法で癒していくことです。
そして、
「失敗することはいけないことではない」
「失敗を人から笑われたとしても、私の価値は傷つかない」
「世の中には、良い人もいれば悪い人もいる。すべての他人が私を傷つける訳ではない」
という新しい考えを身に付けることです。
そうすれば、たくさんの知らない観客たちを前にして何かのパフォーマンスをしようとしても、脳が「これは脅威だ。失敗したら、笑われる!」とみなさなくなります。
脳がストレスを感じなければ、自律神経が乱れて交感神経が優位になることもありません。
交感神経が優位にならなければ、あがり症の諸症状が現れることもなくなります。
もちろん、披露宴のスピーチや面接など、緊張するような場面で緊張するのは仕方ないことです。
でも、あがり症の諸症状が現れず、緊張しながらも最後までやりとげることができればそれで良いのです。
それに、あなたがプロのパフォーマーでなければ、多少の緊張は好感度がとても高く映ります。
「緊張するなんて、真面目でシャイな人なんだな」と、頑張るあなたを微笑ましく思うはずです。
多少つっかえても、音程を外しても、セリフをトチっても、素人がやることなら、すべてご愛敬のうちです。
大事なことは、プロのパフォーマーのように「よどみなく、完璧に」やり遂げることではありません。
スピーチやプレゼンなら、自分が伝えたい内容を聴衆に分かってもらうこと、発表会の歌/楽器演奏なら、自分が目いっぱい楽しむことです。
そのようにして、意識のスイッチを「プロのパフォーマーのように完璧に」ではなく、「自分が楽しむこと」に切り替えることができれば、それだけであがらなくなるかも知れません。
「自分も歌/楽器演奏を心から楽しみたい!」そう思ったら、お気軽にお問い合わせくださいね。
