音楽家のあがり症
音楽家のあがり症

クラシック音楽家といえば、2、3歳のもの心もつかないような幼い頃からピアノやヴァイオリン等の楽器演奏のレッスンをスタートさせられるのが普通です。
彼らはその後音大へと進み、一部は海外へ留学したり、オーディションやコンクールに出場したり、自身でリサイタルを開いたり、オーケストラに参加したりと、散々「人前で」演奏します。
人前での演奏回数は、彼らも数え切れないくらいこなしていることでしょう。
そんな彼らは、あがり症とは無縁の人々に違いないーと、一般人である私たちは考えます。
ところが、このサイトを開設して1番初めにお問合せ頂いたのは、なんとあるオーケストラに所属しているプロのヴァイオリニストだったのです。
プロの音楽家があがり症になる理由

なぜ、もの心もつかないような幼い頃から散々人前で演奏し、場慣れしているはずのプロの音楽家があがり症になるのでしょうか?
その理由は、あがり症の真の原因は「人前で演奏することに慣れていない」のではなく、「もし、失敗したらどうしよう?」という失敗への恐怖ー予期不安だからです。
予期不安とは、まだ起きてもいないことへの「不安の先取り」をしてしまうことです。
あるヴァイオリニストさんは、コンサートでついうっかりと、「もし、失敗したらどうしよう?」と思ってしまったそうです。
そして、その時におそらく「あがり症のスイッチ」が入り、その時の演奏はボロボロだったそうです。
その後は抗不安薬やβ遮断薬を服用して何とかやり過ごしていたそうです。
しかし、「感情が全て無くなる」「とにかく、ひたすら眠くてたまらなくなる」などの副作用にも悩まされるようになり、困り果てて私のサイトへとたどり着きました。
お話を伺い、ヴァイオリニストさんに心理療法を施したところ、その日に受けたオーディションでは審査員から演奏についてお褒めの言葉を頂いたそうです。
あがり症の治療
あがり症の原因が予期不安だけなら、あがり症の改善は比較的早く効果が現れます。
しかし、大抵はひどく複雑に原因が絡み合っており、それをたった1回1時間のカウンセリングで解きほぐすのは困難を極めます。
クライエント達の費用負担を軽減するために、私は原則として初回のカウンセリングのみ行い、後はご自身でセルフセラピーを行ってもらいます。
*もちろん、「継続してカウンセリングを受けたい」という方はウェルカムです。
継続カウンセリングを執拗に勧めるようなことはしません。
自宅でリラックスしている方があがり症の原因を思い出しやすいので、その方があがり症の改善にとっては好都合だからです。
幸いなことに、これまで「一人ではできない」というクレームを頂いたことは無いので、あなたにもできるはずです。
*「仕事が忙しくて/家庭の事情で時間が無くてできない」というクレームは除外します。
プロの音楽家があがり症になるのは、恥ずかしいことではありません。
芸術家であるあなたが、人一倍繊細なハートを持っていることの1つの証拠にしか過ぎないのですから、安心して治療に取り組んで頂きたいと思います。