ドラマーAさんのあがり症治療記録

ひどいあがり症・発声時頸部ジストニアを自力で開発した心理療法で克服した心理カウンセラーの川畑律子です。

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ドラマーAさんのあがり症治療記録

ドラマーのあがり症

 

ドラマーのAさんは、18才のときにプロデビューしました。

今では、TV出演や大きなコンサートも開催するほどの、人気ミュージシャンに成長しました。

そんな絶好調の活躍ぶりとは裏腹に、あがり症の悩みを抱えていました。

 Aさんによると、プロデビューした直後から、異常な緊張や恐怖心などのあがり症の症状に襲われるようになったそうです。

 Aさんは、仕方なく抗不安薬を服用するようになりました。

抗不安薬を服用することで、不安感は抑えられるようになりました。

しかし、同時に、異常な眠気や無気力感にも悩まされるようになりました。

 

そして、同時に左手の中指や薬指、小指が内側に曲がるというフォーカル・ジストニアの症状にも悩まされるようになりました。

関連記事:ドラマーHさんのフォーカル・ジストニア治療記録

 

Aさんは、2週間後に大きなイベントを控えていましたが、恐怖心でいっぱいで逃げ出したい気持ちに駆られてしまいました。

困り果てたAさんは、ネットを検索するうち、私のサイトへとたどり着きました。

 

Aさんのあがり症の原因

ドラマーのあがり症

 

あがり症は、子どもの頃の両親による厳しすぎる教育やしつけが原因であることが多いものです。

そこで、私はAさんに子どもの頃のご両親の教育についてお伺いしました。

 Aさんは、小学生の頃にサッカーチームに所属していました。

しかし、あるときのサッカーの試合では、思うような活躍ができませんでした。

Aさんの試合を応援しに来てくれていた母親が、そのときのAさんの不甲斐なさにひどく落胆してしまったそうです。

試合会場から帰宅する途中も、帰宅してからもお母様はずっと無言で、お母様の落胆ぶりがAさんに伝わったそうです。

それ以来、サッカーの試合では、サッカーそのものよりも、お母様の目が気になって、サッカーに集中できなくなってしまいました。

 

私は、Aさんのあがり症は、このときのことが原因だと判断しました。

 

サッカーとドラマーとしての活動は違っても、Aさんの心には「完璧にできなければ、またあの時みたいに母親をガッカリさせてしまう」という恐怖心が染みついてしまいました。

AさんがライブやTV出演で異常な緊張や恐怖心を感じてしまう原因は、「失敗したら、またあの時みたいにお母さんをガッカリさせてしまう」というトラウマだったのです。

 

Aさんのあがり症治療

 

ドラマーのあがり症
Photo by SHVETS production on Pexels.com

そこで、Aさんがサッカーの試合でお母さまをガッカリさせてしまったトラウマを心理療法で癒しました。

また、Aさんはドラマーとしての自分の才能に自信が無かったご様子でしたので、才能に対する自信も心理療法で付けてもらいました。

 

Aさんが2週間後に控えている大きなイベントに対する恐怖心は、2年前の大規模なコンサートでの演奏の失敗によるトラウマが原因でした。

そこで、まず2年前の演奏の失敗によるトラウマも心理療法で癒しました。

そして、2週間後の大きなイベントに対する自信も心理療法で付けました。

 

カウンセリング終了後、2週間後の大きなイベントに対する恐怖心が消えたかどうかを尋ねました。

すると、Aさんは「カウンセリングを受ける前は怖くて仕方ありませんでしたが、今は『やるしかない!』という前向きな気持ちになりました」と仰いました。

また、子どもの頃のサッカーの試合のトラウマや、2年前の大規模なコンサートの演奏の失敗によるトラウマも消えたそうです。

 

まだお若いながらも、目覚ましい活動をしているAさんが、今後は今以上に活躍できるようになることを確信して、私も嬉しい気持ちでいっぱいになりました。

 

まとめ

あがり症の原因は、「厳しすぎる両親の教育やしつけ」が多い傾向があります。

幼い子どもは「お母さん/お父さんが喜ぶように、『良い子』でいなきゃ」と思い込みがちです。

そのため、「失敗することは、お母さん/お父さんをガッカリさせること=いけないこと=自分は愛される価値がない」という思い込みを生んでしまいます。

その「失敗したら、愛される価値がない」という恐怖があがり症を引き起こしてしまいます。

あがり症を治すということは、この恐怖を取り除くことです。

そうすれば、失敗が怖くなくなり、かえって新しい物事に積極的にチャレンジするようになります。

きっと、Aさんも今まで以上に活動の幅を広げていくことでしょう。

「大きなイベントが控えているのに、怖くて仕方ありません・・・」

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