自信が無い人とあがり症
自信が無い人とあがり症

あがり症の人、というと、
- 恥ずかしがり屋
- 引っ込み思案
- 自分に自信が無い人
というネガティブなイメージを持たれることが多いかも知れません。
しかし、カウンセリングを受けにいらっしゃるクライエントたちは、プロの音楽家だったり、現役の医師だったり、会社経営者だったりと、どちらかというと「自分に自信がある」タイプの人が多いような気がします。
筋金入りのあがり症だった私も、どちらかというと
- 前に出るのが好き
- 目立つのが好き
- なんでも1番じゃないと気が済まない
という、かなり「前に出る」のが好きなタイプでした。
なので、「自分に自信が無い人があがり症になる」というのは、どこかピンときませんでした。
しかし、あがり症を克服した今だから分かるのですが、そもそも私は「自分に自信がある」という言葉の意味を誤解していたと思うのです。
自分に自信がある人
自分に自信がある人と聞いて、「声が大きい人」「態度がでかい人」「何でも積極的にこなす人」「やることなすこと大胆な人」といった、「図々しいタイプ」をイメージするかもしれません。
しかし、こういう人たちは(昔の私も含めて)ただの「空威張り」タイプが多いのです。
普段は元気よく振舞っていても、何かでダメージを受けると、急に「借りてきた猫」のようにシュンとしてしまいます。
「弱い犬程よく吠える」という言葉がありますが、本当は自分に自信が無い人は自信の無さをカバーするために声が大きくなるのです。
自分に自信が無い人
一方、自分に自信が無い人というと、「声が小さい」「物静か」「遠慮がち」「控え目」なタイプをイメージするかもしれません。
しかし、実はこういう人たちこそが本当の意味で「自分に自信がある人」なのです。
自分に自信があれば、やたらと大きい声を出す必要がありません。それに、「私が、私が」人間のように他の人を押しのけてまで自分を図々しくアピールする必要もありません。
こういう人たちは「自分に自信があるから、謙虚に振舞える」のです。
そして、「空威張りタイプ」と違って、何かのトラブルが起きたときは、あわてずに落ち着いて堂々と対処します。
精神的ダメージを受けることが少ないので、物事に淡々と対応することができるのです。
いつも落ち着いている友人に「発表会で、あがってミスしたらどうする?」と、質問したことがありました。
すると、友人は「間違えたところから、またやり直す」と、淡々と答えていました。
この対処の仕方こそ、あがって失敗した時の正しい方法だと思います。
あがり症の私は一度ミスしたら、そのミスに引きずられて余計にパニックになり、最後までグダグダに終わるのがパターンでした。
本当の「自分に自信がある人」になるには
つまり、世間のイメージでいうところの「自分に自信がある」タイプの人は打たれ弱いのであがり症になり、「自分に自信がない」タイプの人は打たれ強いのであがり症になりにくいのです。
あがり症のあなたは、思い当たるところはありますか?
普段は虚勢を張って強がっていても、仕事でミスをしたらひどく落ち込む・・・なんていうタイプだったら、本当の意味では自分に自信がない人なのかも知れません。
そういう私も、発表会であがって失敗したら、軽く1週間はドスーンと落ち込んでいました。
「何で、失敗しちゃったんだろう・・・」「あんなに、真面目に毎日練習したのに・・・」「あがって失敗した私は、なんてダメ人間なんだろう」と、クヨクヨと落ち込んでいました。
しかし、「自分に自信がある」ことの本当の意味を理解するに連れ、失敗しても大して落ち込まなくなりました。
それまでの私は、「人と比べて優位に立てるところ」こそが、自分の価値を上げてくれるものだと信じていました。
しかし、「上には上がある」ので、自分より優秀な人はこの世にいくらでも存在します。
自分より優秀な人、自分より幸せそうな人を見てはコンプレックスに押しつぶされそうになったり、負け惜しみを言ったりと、心が安らぐことがありません。
本当の意味で自分を好きな人は、自分より優れている人を見ても何も思いません。
「人は人、自分は自分」という考えが身についているので、周囲の人と自分を比較して落ち込んだり、得意がったりする必要がないのです。
そういう人は、他人の存在によって心がかき乱されることがないので、心はいつも安定しています。
人生は、いつも良いときばかりでもないし、いつも悪いときばかりでもありません。ほとんどは平凡な毎日の繰り返しです。
そういった平凡な日々の中で、「自分よりも劣っている人と接しているときだけ、自分の優位性を確認できて幸せ」だと、ほとんどの日々が不幸せになってしまいます。
でも、それでは疲れるし、どんどん自分を嫌いになってしまいますよね。
自信を失った原因
あるとき、「こんな自分、なんかイヤだ」と、ハタと気が付きました。
自分を磨くためにあれこれと努力を重ねても、心の底から自分を好きになることができません。
他人をうらやんだりマウントとってみたりの虚しい日々に、自分で自分に嫌気が差したのです。
そこで、心理療法で自分の内面を探り、自分で自分を嫌いになった原因を探しました。
すると、たくさんの事件を思い出しました。
小学1年生の頃の「上級生女子2人組因縁事件」、小学4年生の頃の「担任教師暴力事件」、小学4年生~中学卒業までのいじめ、大学受験の失敗、希望した就職先の断念、職場の先輩と上手くいかなかったこと、数々の失恋など・・・
数え上げたらキリがないですが、これらの事件が私の自尊心を蝕み、自己否定だらけの人間になったことに気が付きました。
でも、過去は変えられないし、過ぎたことのせいで自分を否定していても意味がないですよね。
そこで、過去の出来事から受けた心の傷を心理療法で徹底的に癒しました。
イヤな目に遭ったことは誰でもあるかも知れませんが、そのことを現在まで引きずるか否かは、自分の選択次第です。
私はあがり症を克服するために、「過去の出来事から受けた心の傷のせいで、これ以上自己否定しない」ということを選択しました。
すると、ありのままの自分を愛せるようになりました。
ダメな自分、カッコ悪い自分、人より劣っている自分・・・そんな、今までだったら徹底的に隠していた部分を受け入れることができるようになりました。
すると、自分を良く見せる必要がなくなりました。それに、何かで失敗してもそのことでダメージを受けることが少なくなりました。
そういったことの繰り返しで、あがり症の症状も次第に落ち着いてきました。
あがり症の原因は、「たくさんの知らない観客達の見ている前で何かのパフォーマンスを失敗したら、私の価値は無くなる」という恐怖心です。
でも、「失敗しても、価値は無くならない」なら、恐怖心は湧いてきません。
あがり症で悩んでいるあなたも、「本当の意味で自分に自信を持つ」ようになってみませんか?
きっと、今までよりもずっと生きやすくなっていることに気が付くはずですよ。
「もっと、自分を好きになりたい!」と思ったらお問い合わせくださいね。