楽器演奏の不安を克服するための4つのヒント
楽器演奏の不安を克服するための4つのヒント
本来、人前での歌や楽器演奏は楽しいもののはずですよね。
そもそも、好きで音楽を始めたことだし、日頃の練習の成果をみんなに聴いてもらうことは、ワクワクするはずです。
それにもかかわらず、発表会や演奏会で言い知れぬ不安や恐怖に襲われるという人がたくさんいます。
そのような人が強い不安や恐怖に襲われずに楽器演奏を楽しめるようになるための、4つのヒントがあります。
それは、
- 「失敗しても、自分の価値は損なわれない」と思うこと
- 「本番のステージで失敗したことのない人なんて、この世に一人もいない」と思うこと
- 「上手く演奏できなくても、私は私」という自信を持つこと
- 「失敗は、もっと上手く演奏できるように神様がくれたアドバイス」と思うこと
の、4つです。
失敗しても、自分の価値は損なわれない
そもそも、なぜ人が楽器演奏を前にして不安や恐怖に襲われるかというと、
「失敗したら、自分の価値が損なわれるに違いない」
という思い込みがあるからです。
しかし、考えるまでもないことですが、この世に失敗したことのない人なんていません。
プロの音楽家だって、本番で時々とんでもないミスをやらかしてしまうことがあります。
あがり症にならない演奏家は、そんなとき「やっちゃった。ま、いっか!」で済ませているだけのことです。
あがり症になる人は「少しのミスも致命傷になる」と考えています。
そのため、ミスを恐れ過ぎるあまりに緊張し過ぎてあがり症になり、結果的に失敗します。
これでは、本末転倒もいいところですよね。
不安や恐怖に襲われずに楽器演奏を楽しむためには、
「プロの演奏家だって、本番でやらかすことがある。自分が失敗するのも『よくあること』に過ぎない」
と、失敗を大げさに考えないようにすることです。
本番のステージで失敗したことがない人は、この世に一人もいない
繰り返しになりますが、「プロの演奏家だって、本番のステージで失敗する」ことは事実です。
昔、とある高名な声楽家に師事していたことがありました。
もちろん、有益なアドバイスや指導をたくさん頂きました。
その中で1番「なるほど!」と思ったのが、
「たとえ失敗しても、『私、間違えてませんけど?』と、素知らぬ顔をして歌いなさい!」
と、いうものでした(笑)。
基本的に真面目な私たちあがり症の人間にとって、「間違えていないフリをする」ことは罪悪感に襲われることでしょう。
しかし、何しろ高名な声楽家の仰ることですから、耳を傾ける価値はあると思います。
私はその言葉を聞いたとき、「やっぱり、一流の人間は言うことが違う・・・」と、ものすごく感心しました。
あなたがたとえミスをしても、「なかったことに」すれば、なかったことになります(笑)。
そうすると、観客も思わずつられて?「あれ?ミスしたような気もするけど・・・ミスしてなかったかな?」と錯覚してしまい、ミスが気にならなくなります。
ミスを「なかったことに」してしまえるのなら、それほどミスを恐れる必要はなくなります。
上手く演奏できなくても、私は私
誰だって、失敗するよりは完璧な演奏をしたいと思うことでしょう。
プロなら、完璧な演奏をすることでお金を頂いているのですから、いい加減な演奏は許されません。
しかし、そもそも「完璧な演奏」とは、いったい何でしょう?
楽譜通りに演奏して、歌うことでしょうか?
それくらいなら、ど素人にもできます。
でもそれなら、楽譜通りに演奏して歌える人は、みんなプロになれますよね。
当たり前ですが、それだけではプロにはなれません。
プロになるような人は、音大を卒業して、コンクールやオーディションに出場し、ライバルを蹴落とし、勝ち抜いてプロの座をつかみます。
そして、なおかつー「演奏を聴いてくれた人の心を打つ何か」を持っている人がプロになるのだと思います。
その「何か」とは?
私は、「楽しんで演奏するこころ」だと思います。
完璧な演奏ができなくても、楽しんで演奏することは誰にでもできます。
そもそも、あなたが楽器演奏を習い始めたのは「楽しみたい」が最初の動機のはずですよね。
それがいつしか、「完璧な演奏をしたい」と願うようになり、その願いが強すぎてあがって失敗してしまうのは、おかしな話ですよね。
何事もそうですが、「初心を忘れずに」。
「完璧な演奏をしたい」「絶対に失敗したくない」と願いたくなったら、
「そもそも、なんで音楽を習い始めようと思ったんだっけ?」
と、初心に立ち返るようにしてください。
きっと、音楽を楽しむ気持ちが戻ってくると思います。
そして、演奏を楽しむ気持ちが戻ってきたら、失敗をそれほど恐れなくなるはずです。
失敗は神様がくれたアドバイス
誰でも一度は耳にしたであろう名言、「失敗は成功の母」。
ピアノの自動演奏でもない限り、人間ですから失敗は付き物です。
失敗を恐れ過ぎるあまりに、かえってあがって失敗するのなら、失敗を恐れなければいいだけのことです。
私は、「失敗は、もっと自分が良くなるために神様がくれたアドバイス」だと思うことにしています。
何の自慢にもなりませんが、私は車の運転がヘタです(笑)。
*特に車庫入れ。
しかし、都心を離れた郊外に住んでいると、どうしても車の運転は欠かせません。
車の運転にさらに欠かせないのが車庫入れです。
アメリカのド田舎に住んでいたとき、どこでも駐車スペースに余裕があったので、特に苦労せずに車を運転できました。
しかし、東京に住んでいると、そのような余裕は許されません。
そのため、苦手な車庫入れも四苦八苦しながらやらないといけません。
毎回毎回、何度も切り返しながら車庫入れして、「ようやく入った」という感じです(汗)。
しかし、ドヘタな車庫入れでも、やりながらちょっとずつ、「コツ」をつかめるようになります。
車の運転は「車体感覚」をつかむことが大事、と言いますよね。
いくら教習所で習ったとしても、いくらYouTubeで車庫入れを見て勉強しても、やっぱり自分で練習して車体感覚をつかむより他に方法はないのです。
そして、これは車庫入れに限らず、全てにおいて言えることです。
いくらあなたが高名な先生に師事しても、YouTubeでレッスン動画を見たとしても、自分で練習してコツをつかむ以外に方法はないのです。
「この失敗は、次にもっと上手く演奏できるようになるために、神様がくれたアドバイスだ」と思えば、失敗を厄介者扱いする必要はなくなります。
失敗をアドバイスだと思って乗り越えるたび、いつの間にかスムーズにこなせる自分に気が付くようになります。
そして、あなたは失敗を恐れなくなるでしょう。
まとめ
楽器演奏の不安を克服するために必要なことは、
1.「失敗しても、自分の価値は損なわれない」
2.「本番のステージで1度も失敗したことのない演奏家なんて、この世に一人もいない」
3.「上手く演奏できなくても、私は私」
と、ありのままの自分に自信を持つことです。
そして、
4.「失敗は、もっと上手く演奏できるようになるために神様がくれたアドバイス」
と、失敗を前向きに考えるようにすることです。
皮肉な話に聞こえるかもしれませんが、失敗を恐れなくなることでリラックスし、かえって失敗しなくなります。
「言うは易く行うは難し」の見本のような話かと思われるかもしれませんが、そこは心理療法で脳にしっかり納得させるようにします。
「なんで、あんなにも失敗を恐れていたんだろう?」と、かつての自分を懐かしむようになることでしょう。
「頭が真っ白になって、楽譜をど忘れします・・・」
「発表会が近づくと、不安でたまりません」
そんな悩みをお持ちの方は、無料相談も行っていますので、お気軽にどうぞ。
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