ベンゾジアゼピン系向不安薬で強い不安感が治らない理由

ベンゾジアゼピン系抗不安薬で強い不安感が治らない理由

ベンゾジアゼピン系抗不安薬で効果が出ない理由

あがり症の症状の一つに「強い不安感」があります。

私も、発表会の1週間前から、何となくソワソワと落ち着かない気持ちになります。

本番当日は強い不安感がクライマックスになります。

舞台袖で出番を待つ間、まるで死刑台へ引かれていく囚人のような気持ちになります。

そして、ステージ上で大爆死します。

自力で開発した心理療法であがり症を完治するまで、毎回毎回これを繰り返していました。

私は「意地でも、抗不安薬なんて飲まないぞ!」と心に決めていたので、心療内科を受診したことはありません。

しかし、私のクライアントはプロの音楽家ばかりですから、本番のステージの前には仕方なくベンゾジアゼピン系抗不安薬を服用します。

そして、彼らは口を揃えて「抗不安薬を飲むと眠くて仕方なくなる」「抗不安薬を飲むと、確かに不安感は消えるけれど、ついでに他の感情も無くなってしまう」と言います。

こんな副作用があるのでは、ベンゾジアゼピン系抗不安薬で不安感が消えても、いいのか悪いのかが分かりませんよね。

現在、鬱病患者は全国で約300万人いると言われています。

もし、ベンゾジアゼピン系抗不安薬等の精神薬を飲んでたちどころに不安感が治まるなら、300万人も鬱病患者がいるはずないですよね。

そもそも、「不安感」はどこからくるのでしょう?

なぜ、ベンゾジアゼピン系抗不安薬を飲んでも強い不安感が消えないのか、あなたは考えてみたことがありますか?

その理由は、子どもの頃の母親との関係にあります。

見捨てられ不安

私たち人間は、産まれてから長い間、母親や父親に自分の世話をしてもらわないと生きていけません。

赤ちゃんは自分で自分の世話をすることはできません。

母親からミルクを飲ませてもらったり、おしめを取り換えてもらったり、お風呂に入れてもらわないといけません。

また、父親には生活費や学費を稼いでもらう必要があります。

自分で稼いで自分の生活費や学費を稼げるようになるまで、最低でも高校卒業を待たないといけません。

子どもにとって親は絶対的な存在であり、神にも等しい存在です。

しかし、もしも頼みの綱である母親や父親が「母親や父親の機能」を果たしていない場合は、どうなるでしょうか?

たとえば、母親が食事を作ってくれなかったり、衣服を洗濯してくれなかったり、家の掃除をしてくれなったら、家庭は荒れ放題になります。

また、父親がロクに働かず、遊んでブラブラしていたら、たちまち家庭は困窮します。

また、見かけ上は母親が家事をこなし、父親がきちんと仕事をしていても、親が子どもに暴力を振るったり、暴言を吐いたりする場合もあります。

最近では、このような親のことを「毒親」「毒母」と呼びます。

また、母親や父親がそれぞれの役目をきちんと果たしていない家族のことを「機能不全家族」と呼びます。

両親の庇護が無いと生きていけない子供は、このような状況に置かれると、たちどころに自分自身の「生死の不安」に陥ります。

このような不安のことを「見捨てられ不安」と言います。

「見捨てられ不安」と大脳辺縁系

大脳辺縁系とは、 大脳の奥深くに存在する尾状核、被殻からなる大脳基底核の外側を取り巻くようにあります。

人間の脳で情動の表出、意欲、そして記憶や自律神経活動に関与している複数の構造物の総称です。

大脳辺縁系は生命維持や本能行動、情動行動に関与しています。

子どもの頃に抱いた「見捨てられ不安」は、記憶に関する大脳辺縁系にしまい込まれます。

そして、残念なことに成人してから死ぬまでその人につきまといます。

大人になれば、自力で生活費を稼ぎ、自分で自分の面倒をみることができるようになります。

もはや親の庇護を必要としない年齢になっても、子どもの頃に抱いた「見捨てられ不安」が何かのキッカケで急に甦ります。

そして、理由の分からない不安や恐怖にその人を突き落とすのです。

理由の分からない不安や恐怖

「理由の分からない不安や恐怖」ではなく、子どもの頃に抱いた「見捨てられ不安」が甦っているのです。

しかし、子どもの頃の記憶と現在の不安や恐怖が結びついているとは、自分では夢にも思いません。

そのために、突然襲われる不安や恐怖に為す術もなく、「どうしよう?どうしよう?」と、オロオロするしかなくなるのです。

この「理由の分からない不安や恐怖」がどういうときに甦るかというと、「愛される価値が無くなる怖れ」に見舞われるときです。

あがり症の不安に苦しめられている人は、例外なく「いつも完璧でなければならない」と思いこんでいます。

楽器演奏や歌、スピーチを披露するステージは、この「いつも完璧でなければならない」が試される場とも言えます。

そのために、「絶対に失敗することはできない」という強いストレスやプレッシャーがかかります。

このときの「失敗したら、どうしよう?」という不安が「見捨てられ不安」と結びつき、強い不安感や恐怖感に襲われてしまうのです。

強い不安感や恐怖感の治療

私が行う強い不安感や恐怖感の治療は、子どもの頃に抱いた「見捨てられ不安」を癒すことです。

両親との関係で抱いたトラウマやコンプレックスを、一つ一つ、丁寧に心理療法で癒していきます。

時間はかかりますが、一つトラウマやコンプレックスを癒す度に、徐々に強い不安感や恐怖感は和らいでいきます。

治療が終了するころには、かつてないほどの平安な気持ちに包まれるようになることでしょう。

そのとき、あがり症の不安感や恐怖感も治っています。

「薬の量がどんどん増えていく・・・」
「いくら薬を飲んでも、不安感が解消しない・・・」

そんな悩みをお持ちの方は、無料相談も行っていますので
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