あがり症の治療|自分を好きになってあがり症を改善する方法

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あがり症の治療―自分を好きになってあがり症を改善する方法

あがり症の治療ー自分を好きになってあがり症を改善する方法

あがり症を治療するために1番大事なことは、「自分を好きになること」です。

と言ったら、ほとんどの人は驚くことでしょう。

私のカウンセリングを受けられる方は全員「私のあがり症を何とかして治してください!」と、必死になって訴えてきます。

彼らは、「あがり症の自分が許せない。あがり症さえ治せば、自分は完璧な人間なのに。完璧な人間になるために、あがり症を治したい!」と思っています。

実は、クライアントのこの考え方そのものが、あがり症の発症原因なのです。

あがり症の原因は、①視線恐怖症、②対人恐怖症、③失敗恐怖症、④あがり恐怖症の4つです。

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これら4つの恐怖症のうち、視線恐怖症は主に「たくさんの人から見られている場で、他人から何かイヤなことをされたこと」が原因です。

したがって、視線恐怖症は「他人」が原因で発症したと言えるでしょう。

しかし、それ以外の3つの恐怖症―②対人恐怖症、③失敗恐怖症、④あがり恐怖症の原因は「親との関係」にあります。

あがり症になる人は、「真面目」「完璧主義」「優等生」キャラが多いと言います。

関連記事:あがり症の人が真面目な理由

「真面目」「完璧主義」「優等生」キャラの人は、「正しいことは、良いことだ」「正しい人間である自分は、良い人間だ」と考えています。

裏を返せば「不真面目は、悪いことだ」「ダメな自分には、価値が無い」と思いこんでいるということです。

このことをさらに突っ込んで考えると、あがり症になる人は「ダメな自分を受け入れることができない」「ありのままの自分を愛していない」ということなのです。

こう思うようになった原因は、その人の親が「ありのままの子ども」を愛してあげなかったことにあります。

たとえば、以下のようなケースが原因です。

  1. 親が子どものやることなすことガミガミとダメ出ししてくる。
  2. 親が子どもを他のきょうだいや近所の子ども、親戚の子どもと比較してけなす。
  3. 親がテストの点がいいときだけ褒め、悪いと不機嫌になる。
  4. 子どもが些細な失敗をすると、いつまでもクドクド、ネチネチと子どもの失敗を責め立てる。

このような親の行動が子どもに与える暗黙のメッセージは「ありのままのあなたには、何の価値も無い」というものです。

このメッセージを受け取った子どもは、「親から愛されるために、頑張らないといけない」「ありのままの私では、何の価値も無い」と思いこみます。

しかし、毎回テストで100点を取れるほど器用な子どもはそんなにはいません。

不器用な子どもは「努力しても親を喜ばせることができないのなら、何もしない方がマシだ」と考えて引きこもります。

あるいは「真面目」「完璧主義」「優等生」キャラになって、何とかして親に認めてもらおうとします。

この世に完璧な人間なんていません。

たくさんの人から見られる場に立って、あがって失敗してしまう人も珍しくはありません。

しかし、あがり症になる人は「あがって失敗してしまった自分が許せない」と、自分の失敗を責めてしまいます。

自分を愛している人は、あがって失敗することが自分の価値を下げるとは思っていないので、自分の失敗を責めたりしません。

だから、たくさんの人から見られる場に立っても「絶対に上手くやらなくちゃいけない」と、身構えることもありません。

異常に緊張することがないので、あがらないのです。

あがり症を治療するためには、親との関係で受けた心の傷を癒し、「完璧な人間でなくても、私には価値がある」「失敗することは、恥ずかしいことでも何でもない」という正しい価値観に修正する必要があります。

そうすれば、失敗を恐れなくなり、異常に緊張し過ぎることがなくなります。

緊張し過ぎることがなくなれば、あがり症は改善していきます。

あがり症の治療ー不快な感情を癒す

あがり症の治療ー不快な感情を癒す

あがり症の治療のためには、潜在意識に抑圧された不快な感情―たとえば、「恐怖、怒り、悲しみ、悔しさ、恥ずかしさ、みじめさ、寂しさ」 といった、あらゆるネガティブな感情を癒す必要があります。

心理学では、人の記憶は下記の3つに分類されます。

  1. 感覚記憶・・・瞬間的に保持されるのみで意識されない記憶。
  2. 短期記憶・・・保持時間が数十秒程度の記憶。
  3. 長期記憶・・・保持時間が長く、数分から一生にわたって記憶される記憶。

3の長期記憶は、さらに陳述記憶(エピソード記憶、意味記憶)と、非陳述記憶(手続き記憶、プライミング)に分類されます。

これらの記憶のうち、陳述記憶の「エピソード記憶」があがり症に関係しています。

「一昨日の晩御飯は、何を食べましたか?」と尋ねられて、それが何でもない普段の家庭の晩御飯だったら、即答できる人はほとんどいないと思います。

この場合の晩御飯を食べたときの記憶は「短期記憶」です。

ところが、一昨日の晩御飯が、高級レストランでキレイな夜景を見ながらのゴージャスなディナー。恋人から突然ダイヤの指輪を差し出されてプロポーズされた・・・なんていうロマンティックディナーだったら、即答できるでしょう。

この場合の「ゴージャスな晩御飯」は、3の「長期記憶」のうちの「エピソード記憶」として脳内に記憶されます。

家族が作ってくれた普段の晩御飯や、テイクアウトの晩御飯であっても、誰かが作ってくれたその手間暇を考えると、普段の晩御飯だからと言って軽く見るつもりはありませんが、記憶に残りにくいのは確かです。

その理由は「これと言った特別な感情」が伴っていないからです。

ロマンティックディナーでは、「感動」「驚き」「天にも昇りそうな喜び」「感激」「幸福」「満足」と言った、ポジティブな感情を味わったことでしょう。

また、ロマンティックディナーと比較して、「悲惨なディナー」でも、「エピソード記憶」として脳内に記憶されることがあります。

たとえば、「外食に出かけて、生ガキを食べたらお腹を壊した」という悲惨な体験をしたときです。

翌日は、何度も吐いてトイレに駆け込んだ・・・などという悲惨な体験をしたときのディナーも、かなりの長期間覚えていられるはずです。

この場合は、「苦しい」「辛い」「気持ちが悪い」「あんなお店に行くんじゃなかった」「腹が立つ」「悔しい」などの、ネガティブな感情です。

つまり、すぐに忘れることができる「短期記憶」か、かなりの長期間覚えていられる「エピソード記憶」になるかは、ポジティブか、あるいはネガティブな「強烈な感情」が伴っているか、いないかの違いです。

そして、あがり症の原因である4つの恐怖症には、それぞれかなりネガティブな感情が伴っています。

たとえば、「悲しみ」「怒り」「悔しさ」「みじめさ」「恥ずかしさ」「怖い」等の感情です。

これらの感情が「エピソード記憶」として脳内に居座っている限り、いくら場数を踏んでも恐怖は消えることがありません。

したがって、あがり症の治療をするためには、この「エピソード記憶」として記憶された過去の出来事で抱いた「不快な感情」を心理療法で癒す必要があります。 

あがり症治療のプロセス

私が行うあがり症の治療は、私が2010年に開発した心理療法:マジックセラピーを用います。

このマジックセラピーは、「エピソード記憶」として記憶された過去の経験で抱いた不快な感情を取り除くためのものです。

すぐに忘れられる「短期記憶」と、一生覚えていられる「エピソード記憶」を分けているものは、 「強烈な感情があるか、ないか」の一点です。

したがって、どんなにあなたが過去に辛い体験をしたとしても、「強烈に不快な感情」をマジッセラピーで取り除けば、それは「短期記憶」に変化します。

「短期記憶」は、せいぜい数十秒程度の保持時間しかありません。

今のあなたには信じられないかもしれませんが、あなたが長年苦しめられてきた辛い体験は、マジッセラピーを用いることで、すぐに忘れることができるのです。

変なたとえかもしれませんが、絶対に忘れることができなかった辛い体験が、「何でもない、普段の日の家庭の晩御飯」と同じくらい軽い体験に変化するのです。

そうすれば、あなたはたくさんの人から見られる場に立っても、過去の記憶が甦ることがないので、あがり症を発症することはありません。

具体的なあがり症の治療は、まず「事前カウンセリングシート」に詳しくあがり症の原因を回答してもらいます。

その回答を基に、カウンセリングでクライアントとお話し、あがり症の原因を解説します。

その後、心理療法であがり症の原因を治療していきます。

私のあがり症の治療

私のあがり症の治療ー視線恐怖症を癒す

私のあがり症の原因の一つに、視線恐怖症がありました。

私が視線恐怖症の原因になった出来事は、「小学1年生のときに、見ず知らずの上級生女子2人組から突然因縁をつけられた事件」と「小学3年生のときに、担任教師から暴力を振るわれた事件」の2つでした。

担任教師から暴力を振るわれていたとき、クラスのみんなが固唾を飲んでその凄惨な場面を見守っていました。

私はそのとき、担任教師から暴力を振るわれていたときの痛みよりも、クラスのみんなから哀れまれているような、蔑まれているような、そんな「自分を侮辱する視線」で見られていたことに1番の屈辱を感じていました。

あがり症の原因の一つである視線恐怖症を癒すためには、私は「たくさんの人が自分を侮辱する視線」から受けた屈辱を心理療法で癒す必要があったのです。

マジッセラピーで私がどうやって視線恐怖症を癒したか、手順をここでご紹介します。

「クラスのみんなが侮辱する視線」で私を見ていた時、私は教師に対して腹が立つのと同時に、「悔しい」「恥ずかしい」「みじめだ」「怖い」等のネガティブな感情を抱きました。

そこで、マジッセラピーでこれらの不快な感情の一つずつを癒していきます。

あがり症を治療するための心理療法:マジッセラピーの手順

1.一人で、静かでいられる環境を用意してください。椅子に座ってリラックスします。

2.目を閉じて、「過去にクラスのみんなが見ている前で、担任教師から暴力を振るわれていた事件」を思い出します。

3.なんとなく、胸がモヤモヤしたり、胸が詰まるような感覚がしたりしたら、そのときの感情を「モアイ像」にたとえます。

4.すると、私の脳の中で、「不愉快な思いをしているモアイ像」がイメージできるようになります。そのモアイ像は私の身代わりです。

あがり症の治療ー手順1

5.モアイに、私の不快な感情を代弁してもらいます。モアイが怒っていたら、好きなだけ、悪態や悪口を言わせてあげてください。

あがり症の治療ー手順2

6.「ふざけんな!」「バカヤロー!」「お前なんて、タヒんでしまえ!」「こっちがどれだけイヤな思いをしたと思っているんだ!」「お前なんて、最低の教師だ!」「地獄に落ちろ!」・・・と、思いつく限りの悪態をつかせてあげてください(^^;)。

7.モアイが怒り疲れるまで、これを続けてください。

8.もう言いたいことが無い様子になったら、「もう気が済んだ?」とモアイに問いかけます。

あがり症の治療ー手順3

9.モアイが「うん」と頷いた様子だったら、次はモアイを慰めてあげます。

10.「あのとき、怒ったのは当然だよ」「あなたは悪くないよ」「怒ったのは、あなたの権利だよ」・・・と、モアイが納得したような顔をするまで続けます。

あがり症の治療ー手順4

11.「あのときはすごくイヤな思いをしたけど、あんなにイヤな奴はアイツくらいだよ」

「そんなイヤなヤツのために、いつまでも君がイライラしたり、カッカしたり、悲しくなったりするのは、バカらしいと思わないかい?」

「それに、あのときのキミは一方的な被害者だったんだ。その被害者のキミを誰も助けようとしてくれなかったクラスのみんなも暴力教師と同罪なんだ」

「クラスのみんながキミを哀れんでいたとしても、キミはみじめな人間なんかじゃない」

「みじめなのは、たった小学3年生の少女にひどい暴力を振るう最低教師と、黙ってみているだけでキミを助けようとしなかったクラスのみんなの方だ」

「もう、あのとき感じた怒りや悔しさや悲しみ、恐怖は今日で卒業しよう」

「明日から、楽しくて面白いことだけに目を向けていこうね」

・・・と、モアイが納得して「ニコニコ顔」になるまで続けます。

12.モアイが納得して、「ニコニコ顔」になったのを確認したら、終了です。

あがり症の治療ー手順5

 手順が多くて大変そうに感じるかもしれませんが、慣れれば大体5分でできます。

ポイントは7、9、12です。

7、9→脳内に少しでも「怒り」が残っていると怒りがぶり返してしまうので、徹底的に「怒り」を放出し尽くしてください。

「悔しい」なら、悔しい気持ちを思う存分放出してもらいます。

「恥ずかしい」なら、その気持ちを認めて慰めてあげます。

「みじめだ」なら、同じくその気持ちを認めて慰めてあげます。

「怖い」なら、同じくその気持ちを認めて慰めてあげます。

「腹が立つ」なら、「怒り」の感情を思う存分放出してもらいます。

また、もう1つのポイントは、「悔しい」「腹が立つ」などのネガティブな感情を、徹底的に「膿」を出し切ることです。

「膿」を徹底的に搾り取れば、不快な感情は記憶から消え去ります。

12→「過去のことは現在とは関係無い」ということを徹底的に理解することが大事です。モアイ君が「ニコニコ顔」になるまで説得してください。

あがり症が回復する過程

あがり症の回復の目安ですが、治療を開始してから1年~2年くらいで、「手足の震え、大量の発汗、激しい動悸、ど忘れ」が治まります。

更に1年後、つまり治療を開始してから2~3年後に「強い不安感・恐怖感」が治まります。

心理的抵抗の問題があるので、あがり症の全ての原因を1度に思い出せることはできません。

したがって、通常3~4年の時間をかけて、あがり症の原因一つ一つを治療していくことになります。

どうも、「強い不安感・恐怖感」というものは、脳としては「最後の防波堤」のような役割を持っているようです。 

そのため、「強い不安感・恐怖感」が治まるのは、回復過程の最後になります。

あがり症の治療を開始してから4~5年後には「あがらない自分」がスタンダードの状態になります。

その頃には、自分があがり症だったことをすっかり忘れていることでしょう。

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