あがり症を治すー認知行動療法(CBT:Cognitive Behavioral Therapy)

あがり症の治療法ー認知行動療法(CBT)

あがり症の治療法ー認知行動療法

あがり症に悩む人が精神科や心療内科を受診すると、精神薬を処方されるか、認知行動療法を勧められるかのようです。

認知行動療法とは、どのようなものなのでしょうか?

 

厚生労働省のサイトによると、

「人間の気分や行動が認知のあり方(ものの考え方や受け取り方)の影響を受けることから認知の偏りを修正し、問題解決を手助けすることによって精神疾患を治療することを目的とした構造化された精神療法」

のことを言います。

「うつ病の認知療法・認知行動療法」厚生労働省

 

認知行動療法は、1970年代にアメリカのAaron T Beckがうつ病に対する精神療法として開発しました。認知行動療法では、16~20回のカウンセリングやホームワークを通して、患者さんの生き辛さの原因となっている、極端に偏った思考を修正させます。

 

極端に偏った思考の例として、「オール・オア・ナッシング」が挙げられます。

たとえば、ほんのちょっとした失敗1つで、

「もうダメだ」
「自分は何ていう失敗をしてしまったんだ」

と激しく落ち込む人がいます。

 

バランスのとれた思考の持ち主なら、「ま、いっか」で済ませます。でも、落ち込みやすい人は、どんどん落ち込みのスパイラルにはまってしまいます。

 

認知行動療法では、カウンセリングを通して、「こういうときに自分はこういうネガティブ思考をする」ということを患者さんに知ってもらいます。そして、その考えが現実的ではないことを理解してもらい、考え方のクセを修正します。

 

思考の偏りを修正してあがり症を治す

 

そもそも、人はなぜあがるか、と言うと、「他人の目」「他人の目から見た自分」を必要以上に気にするからです。

 

あがり症になる人は
「人前で失敗してしまった自分を見せたくない」
「人前で失敗したら、笑われるに違いない」
という考えが強すぎるあまり、緊張し過ぎてあがります。

 

しかし、ちょっと考えれば分かりますが、人前で失敗したって、別にどうと言うことはないですよね。恥ずかしい思いはするかも知れませんが、生まれてから1度も人前で失敗したことが無い人を探す方が難しいものです。

そこで、「人前で失敗すること」=「この世の終わり」ではない、ということを認知行動療法で修正します。すると、「他人の目」「他人の目から見た自分」を気にし過ぎることもなく、あがらなくなります。

 

しかし、認知行動療法は、大事なことを見逃しています。それは、極端なネガティブ思考の背後に隠れている「心の傷」です。

 

あがり症の人が恐れているもの

なぜ、あがり症の人は「人前で失敗すること」=「この世の終わり」だと考えてしまうのか、ちゃんと理由があります。それは、これまでの人生で受けた様々な心の傷のせいで、自己評価が低すぎるからです。

 

自分を好きな人は、人前で失敗し、それを笑われたとしても、そのことでショックを受けたりしません。でも、元々自己評価が低すぎる人にとって、人前で失敗してそれを笑われることは、死にも等しいダメージを受けることになるのです。

 

自己評価が低すぎるようになった主な原因は、両親からの肉体的・精神的虐待です。子どものやることなすことに一々口出し、ダメ出しの嵐、ああしろ、こうしろと始終命令ばかり、子どもが口答えでもしようものなら延々とお説教、殴る蹴るの暴力・・・そんな過酷な状況で育った子どもが自己評価が低すぎることになってしまったのは当たり前のことです。

このような育てられ方をした結果、自己評価が低すぎることになった人は、人前で失敗することを極端に恐れることになります。些細な失敗でも親からガミガミ、クドクド、ネチネチと叱られ続けた辛い記憶がよみがえるからです。

したがって、「要は気の持ちよう」は何の慰めにもなりません。ですから、認知行動療法では、あがり症を治すことはできないのです。

 

心の傷を癒してあがり症を治す

 

私が行うカウンセリングでは、自己評価が低すぎるようになった原因である、両親からの肉体的・精神的虐待で受けた心の傷を心理療法で癒します。

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十分に心の傷が癒されると、徐々に失敗を恐れなくなります。「ダメなところもある自分であっても、そのままの自分でいいんだ」という自信が付いてくるからです。

自信が付くと、他人を必要以上に警戒しなくなります。今までは、他人に自分のダメなところを見せることは致命傷になると考えていたのが、自己評価が傷つくことはない、と理解できるようになるからです。

 

こうして、「たくさんの知らない観客達から一斉に見つめられる場」に立って、何かのパフォーマンスをすることになっても、失敗することを恐れなくなることであがり症の症状が現れなくなります。

 

 

 

「要は気の持ちよう」なんて気休めにしかならないアドバイスにウンザリしたら、お気軽にお問合せくださいね。

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