発声時頸部ジストニアの原因と治療法

発声時頸部ジストニア(痙攣性発声障害)の原因と治療法

フォーカル・ジストニアの一種に発声時頸部ジストニア(痙攣性発声障害)があります。

発声時頸部ジストニア(痙攣性発声障害)とは、発声する際に首周辺の筋肉が不随意に収縮し、うまく声が出せなくなる症状のことを言います。

発声時頸部ジストニアの原因は解明されておらず、したがって治療法も現時点では確立されていないようです。

最近知ったフォーカル・ジストニアですが、この症状の1つにかすれ声があるそうです。

その名も、「発声時頸部ジストニア(痙攣性発声障害)」。

日本の国民的エア・バンド、「ゴールデン・ボンバー」の鬼龍院翔さんも、痙攣性発声障害である発声時頸部ジストニアだったそうです。

また、「コブクロ」の小渕健太郎さんも高音域の声を出そうとすると、首周りの筋肉が硬直して発声し辛いという発声時頸部ジストニアの症状を訴え、2011年8月から半年間の休業を発表しました。

発声時頸部ジストニアの症状


私はひどいあがり症で悩んでいたとき、たくさんの症状に悩まされました。

たとえば、大量の発汗、手足の異常な震え、激しい動悸、強い不安感や恐怖感等の症状です。

中でも、声楽を習っている者にとって致命的なのは、かすれ声やガラガラ声でしょう。

高音域の音を発声しようとすると、まるでプロレス技の「スリーパーホールド(首絞め)」をかけられたように、喉元が苦しくなります。

どこからか「見えない手」が現れて、私の喉元をグイグイと絞めあげるような息苦しさに襲われるのです。

すると、どんなに高音域の音を発声しようとしても、息苦しくなって発声できなくなります。

よく、「鶏の首を絞め殺したような」とかすれ声は揶揄されますが、あんな感じです。

私の声種はソプラノで、自宅で練習しているときは、高音域の声を難なく出せます。

それが、発表会になると・・・(泣)。

今考えれば、あがり症ではなくて、私のかすれ声は発声時頸部ジストニアだったのかも知れません。

発声時頸部ジストニアの原因

私は、自力で開発した心理療法であがり症を完治しました。

関連記事:あがり症の治療―自分を好きになってあがり症を改善する方法

あがり症の原因は、視線恐怖症、対人恐怖症、失敗恐怖症、あがり恐怖症の4つです。

私は、「人前で失敗して、みっともない姿を見せること」を何よりも怖れていました。

私はありのままの自分に自信が無く、他人のことも信用していませんでした。

そのために「もしも下手な歌を歌ったら、他人は私をバカにするに違いない」という怖れを抱いていました。

実際のところは、私が失敗したからと言って、他人が私をバカにするかどうかは分かりません。

もし他人からバカにされても、それは私にコントロールできるようなことではありません。

「自分ではコントロールできないようなことなら、気にしなければいい」と、あがり症と無縁の幸運な人は思うでしょう。

しかし、「自分ではコントロールできないようなこと」だからこそ、私は人前で失敗することを何よりも怖れていたのです。

自力で開発した心理療法でこのことに気が付いた私は、心理療法で心の傷を徹底的に治療しました。

すると、徐々に自分に自信がつくようになりました。

以前は何をするにも自信がなくて、いつもオドオド、ビクビクしていました。

しかし、心理療法で自分に自信をつけることで、すぐにオドオド、ビクビクとしなくなりました。

仕事でミスをすると、以前なら1週間は落ち込んでクヨクヨしていました。

「なんで失敗しちゃったんだろう」「失敗した自分はなんてダメな人間なんだ」と自分を責めていました。

自分を責めたところで、ミスがリカバリーできるはずもなく、責めるだけムダな行為にしか過ぎません。

自分を好きになることで、ようやく自分を責めることが虚しいだけの愚かな行為だということに気が付きました。

すると、仕事で失敗をしても1度は落ち込みますが、すぐに立ち直れることができるようになりました。

「失敗したことで今さら自分を責めても仕方ない。すぐに修正すればいいだけのことだ」と、素早く気持ちを切り替えることができるようになったのです。

このようにして、「失敗すること」を恐れなくなるにつれ、あがり症の症状は徐々に落ち着いていきました。

最初に手足の震えや大量の発汗がピタリと止まり、激しい動悸も治まりました。

強い不安感や恐怖感はなかなか治りませんでしたが、それでも2年ほどかけて最後には強い不安感や恐怖感も治りました。

もちろん、今でもミスをすることはありますが、そのことで徹底的に落ち込むようなことも無くなりました。

このようにして徐々に「あがらない自分」を手に入れることができるようになりました。

そんなときに今度は「発声時頸部ジストニア」の症状に襲われるようになりました。

発声時頸部ジストニアの治療法

心理療法で発声時頸部ジストニアの原因を探ると「どうせ、私には歌の才能なんてない」という歌に対する劣等感があることが分かりました。

「歌の才能なんてない」という劣等感があると、思い切りよく発声するときに自信が無いので緊張が生まれます。

その緊張感が発声器官に伝わり、気道が狭まって発声時頸部ジストニアの症状が現れたのです。

そこで、今度は心理療法で「私には、歌の才能なんてない」という劣等感を取り除きました。

よく、「私は音痴だから」と、自分の音楽に対する能力の無さを嘆く人がいます。

しかし、実際は音痴ではなく「音楽に対する正当な教育を受けていない」というだけのことです。

たとえば、テンポや楽譜の読み方や音程どおりに発声する「音取り」などは音楽の教師からきちんと習わないと理解することはできません。

正式な音楽の教育を受けていない人が「私は音痴です」と、音楽の能力に対して劣等感を持つことは、間違っていると思いませんか?

実際、私も子どもの頃にピアノを習った訳ではなく、声楽は大人になってから習い始めた趣味です。

文字通り「音楽のイロハ」「声楽のイロハ」を何も知らない状態で、「私には歌の才能なんてない」という劣等感を持つことは、間違った考えだったのです。

私は、自分の中にあるこれらの偏った考えを正しい考えに心理療法で修正しました。

すると、歌に対する劣等感が消えたことで緊張感も生まれなくなりました。

緊張感が生まれなくなったことで、発声時頸部ジストニアの症状も消えたのです。

今では、「見えない手」は消え去り、好きなだけ高音を出せる喜びを味わっています。

才能あふれるゴールデンボンバーの鬼龍院翔さんやコブクロの小渕健太郎さんにも、機会があったら試してもらいたいです。

発声時頸部ジストニアの原因と治療法のまとめ

  1. 発声時頸部ジストニア(痙攣性発声障害)の原因は、「自分には歌の才能なんてない」という劣等感。
  2. 「歌の才能なんてない」という劣等感が緊張感になり、その緊張感が気道を狭めて、発声時頸部ジストニアの原因になる。
  3. 発声時頸部ジストニアを治すためには、「歌の才能なんてない」という間違った思い込みを正しい価値観へと修正することが必要。

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