フォーカル・ジストニアの「よくある原因ベスト3」
フォーカル・ジストニアで多い原因TOP3
フォーカル・ジストニアの原因は、巷では「反復練習のし過ぎ」というトンデモ説がまかり通っています。
しかし、私がこれまでフォーカル・ジストニアに悩むクライエントをカウンセリングしてきた結果、誰一人として「反復練習のし過ぎをしたせいでフォーカル・ジストニアになりました」と答える人はいませんでした。
それもそのはずで、「反復練習のし過ぎ」という珍説が生まれた背景には、「こころ」のことを全く分かっていない脳神経科医がいたせいです。
そもそも、脳神経科医は脳神経の専門家ではありますが、「こころ」の専門家ではないことは一目瞭然ですよね?
フォーカル・ジストニアの出発点がトンデモ理論だった、ということが、フォーカル・ジストニアの最大の悲劇のように思う今日この頃です。
それは置いておいて、ここで私がいろんなジャンルの音楽家をカウンセリングしてきた結果の、「フォーカル・ジストニアの原因」ーというより、「フォーカル・ジストニアが発症したキッカケとなった出来事TOP3」を挙げましょう。
1.音楽家として独立することになったとき
2.海外留学したとき
3.演奏法を変えたとき
1.音楽家として独立することになったとき
それまで音楽活動とバイトを平行しながらも、段々音楽活動が波に乗り出し、いよいよプロの音楽家としてやっていける目途がついた・・・
本来なら、喜ばしいことではあります。
しかし、喜ばしいと同時に違う種類のプレッシャーもかかってきます。
「もし、仕事が来なかったらどうしよう・・・」
「もし、お客さんが来なかったらどうしよう・・・」
「もし、お客さんに飽きられたらどうしよう・・・」
など、考えても仕方のない不安が次から次へと押しよせてきます。
そんなとき、「考えても仕方のないプレッシャー」に負けてフォーカル・ジストニアを発症してしまう音楽家がいます。
2.海外留学したとき
音大を卒業した全員が行く訳ではありませんが、クラシック音楽の演奏家は音大卒業後に海外留学することがよくあります。
1ドル¥365時代とは違い、今は海外旅行も海外留学も大して珍しくはありません。
しかし、それでも留学する当事者にとってはプレッシャーがかかります。
何しろ、言葉が通じない、文化、生活習慣も違う、オマケに「背の小さい黒髪のアジア人」という存在はヨーロッパではまだまだ少数派で、「浮く」存在でもあります。
短期の海外旅行とは違い、何かと気苦労がつきまとうのは容易に想像がつきます。
そんなとき、「せっかく海外留学したのだから、結果を出さなければ・・・」と焦ったり、さまざまな要因が絡み合ったりしてフォーカル・ジストニアを発症してしまう音楽家がいます。
3.演奏法を変えたとき
「なぜ、演奏法を変えるとフォーカル・ジストニアを発症してしまうのか?」という疑問が昔はありました。
しかし、実際に演奏法を変えたことでフォーカル・ジストニアを発症してしまった音楽家をカウンセリングしたところ、謎が解けました。
演奏法を変えたことで抜群に効果が出ればそれで良いですが、中には「変なクセ」がついてしまい、「変えなければ良かった・・・」と、後悔に苛まされる音楽家がいます。
そんなとき、後悔の念に堪え切れずフォーカル・ジストニアを発症してしまう音楽家がいます。
フォーカル・ジストニアを発症した「本当の原因」
いずれも、「それくらいのことで?」と、拍子抜けしてしまう理由ばかりかと思います。
上記の原因は「普通の音楽家」にとっては、どれも「よくあること」ですし、音楽家として避けて通れないことばかりです。
しかし、だからといって同じ経験をした音楽家全員がフォーカル・ジストニアを発症するか?というと、そんなことはないですよね。
というと、音楽家として同じ経験をしたにも関わらず、フォーカル・ジストニアを発症する・しないの分かれ目があるはずです。
フォーカル・ジストニアを発症した音楽家は全員、ある固定観念に縛られていました。
それは、「いつも、完璧でなければいけない」という思い込みです。
「いつも完璧でなければいけない」という思い込みを持った音楽家は、失敗をひどく恐れます。
人間ですから、頑張ったにもかかわらずときには上手くいかないこともあります。
そんなとき、「いつも完璧でなければいけない」という固定観念に縛られていない音楽家は、「まぁ、そんなこともあるさ」と、失敗をスルーできます。
しかし、完璧主義の音楽家は「失敗してしまった自分はダメだ」「あんなに頑張ったのに」と、いつまでもクヨクヨしてしまい、自分を責め続けます。
そして、そうした心労が積もり重なった結果として、フォーカル・ジストニアを発症してしまうのです。
したがって、フォーカル・ジストニアの治療は完璧主義を無くし、「失敗も含めて、ありのままの自分で価値があるんだ」という本物の自信を付けさせることです。
フォーカル・ジストニアの治療
実際に私がカウンセリングで行う具体的な治療は、以下の通りです。
1.音楽家として独立することになったとき
→必ず上手くいくという自信を付けさせる。
2.海外留学したとき
→「上手くいかなかったことも含めて、海外留学で得たものはすべてが財産であり、すべてが素晴らしい」という自信を付けさせる。
3.演奏法を変えたとき
→「演奏法を変えなければ良かった」という後悔の念を癒し、自分にとってしっくりくる演奏フォームを身に付けさせる。
演奏に対する恐怖が消えれば、ストレスホルモンが分泌されなくなり、筋肉が硬直することもなくなります。
「たとえ失敗したとしても、私はありのままの私で価値があるんだ」-そう心から思えたとき、フォーカル・ジストニアは完治します。
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