ジストニアのピアニスト

フォーカル・ジストニアのピアニスト

フォーカル・ジストニアのピアニスト

ある日のTVで、「フォーカル・ジストニア」という 症状に悩むピアニストの姿が映されていました。

ジストニアにもいろんな種類があるようですが、その番組では「局所性ジストニア」について紹介していました。

「局所性ジストニア」とは、音楽家や職人さんのように、特定の動作を繰り返し行う人に現れる身体症状です。

ジストニアの患者数は全国で2万人もいるそうです。

そのピアニストさんは、譜めくりでは普通に右手が動くのに、ピアノ演奏では動かなくなってしまうのです。

普段の生活では問題なく動くのに、ピアノ演奏のときだけ、右手が動かなくなる・・・

そうだとすれば、あがり症と同様、メンタルに原因があることは明らかです。

*TVに出演していた医師は「身体の病気」と言っていましたが、運動機能に問題があるなら、日常生活でも一日中動かないはずですよね。

そのピアニストさんは「上手く弾けなかったら、どうしよう?と思ってから右手が動かなくなった」とおっしゃっていました。

これは、このピアニストさんが失敗恐怖症であることの何よりの証拠です。

フォーカル・ジストニアの原因

失敗恐怖症とは、「失敗することで、自分の価値が損なわれるのではないか?」と恐れるあまりに、何も行動に移せなくなってしまうことです。

失敗恐怖症は、真面目すぎる人、完璧主義の人に多い傾向があります。

冷静に考えれば、一度も失敗したことのない人なんていないし、また失敗したからと言って、それで「この世の終わり」ということはあり得ません。

ところが、失敗恐怖症の人は自己肯定感が低すぎる傾向があるので、少しのミスも許せないのです。

まるで、ミスをした途端、「あなたは人としての価値が無い」と宣告されるかのような恐怖を覚えます。

フォーカル・ジストニアに悩む音楽家をカウンセリングした結果、全員がフォーカル・ジストニア発症時に何らかの強いストレスやプレッシャーを感じていました。

大人になれば、誰でもストレスやプレッシャーはつきものです。

しかし、自己肯定感の低い人は、ストレスやプレッシャーに極端に弱い傾向があります。

いわゆる「メンタルの強い人」なら何でもないところを、自己肯定感の低い人はストレスやプレッシャーの影響をモロに受けてしまいます。

その結果、フォーカル・ジストニアになってしまうのです。

フォーカル・ジストニアの治療

したがって、フォーカル・ジストニアの治療は

1.心理療法で自己肯定感を高める。

2.ジストニア発症時に受けたストレスやプレッシャーを癒す。

の2つが中心になります。

自己肯定感が高まることで、ストレスやプレッシャーに強くなります。

また、ジストニア発症時に受けたストレスやプレッシャーを癒すことで、脳が恐怖を感じなくなり、指は再び動くようになります。

対人関係のトラブルで受けたトラウマにより、フォーカル・ジストニアを発症したギタリストをカウンセリングしました。

すると、治療から3週間後に、20年近く動かなかった指は、再び動くようになりました。

また、同じく対人関係のトラブルで受けたトラウマにより、フォーカル・ジストニアを発症したクラリネット奏者をカウンセリングしました。

すると、治療の翌日には、演奏時に右手に感じていた違和感が消失しました。

彼らは、長年鍼治療を受けたり、リハビリ療法を受けたりしていました。

鍼灸師でもあるクライアントは、右手に200本もの鍼を打ったそうです。

しかし、目覚ましい効果は得られませんでした。

ところが、心理療法でトラウマを癒した途端、彼らの指は動くようになったのです。

この即効性こそが、フォーカル・ジストニアの原因は心因性であることの証拠です。

もし、あなたが何十年もフォーカル・ジストニアに悩んでいるのなら、カウンセリングを受けることをお勧めします。

まとめ

・日常生活では動くのに、演奏時のみ指が動かないのであれば、原因は心因性である。

・心因性の症状に対して有効なのは、心理療法のみ。

・カウンセリング後、何十年も動かなかった指が、3週間後に動くようになったことからも、フォーカル・ジストニアは心因性の症状であると言える。

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