あがり症の無限ループ

2019年8月18日

「もう何年も、あがり症で苦しんでいます」

「治そうとして努力すればするほど、あがり症が悪化の一途をたどります」

「抗不安薬や、β遮断薬を飲んでいるのですが、最近効き目が無くなってきました」

こんなお悩みを、クライアントの方からよく耳にします。

こういう症状を訴える方は、間違いなく「あがり症の無限ループ」に陥っています。

 

恐ろしいことに、一旦この「あがり症の無限ループ」にハマると、まさに底なし沼に足をとられたように、もがけばもがく程、どんどん深みに引きずられてしまいます。

そして、気付けばあがり症が発症してから10年~20年もの歳月が経つことになります。

これが、あがり症の1番恐ろしいところです。

 

なぜ、このような「あがり症の無限ループ」にハマってしまうのでしょう?

その理由は、あがり症になる人は「自己否定からくる完璧主義者」が多いからです。

 

「自己否定からくる完璧主義者」は、「完璧じゃない自分はダメだ。だから、常に最高のパフォーマンスをしなければいけない」と身構えています。

そのため、「ちょっとのミスでも、自分にとっては致命傷だ」と思い込んでいます。

ところが、このようにしてミスを恐れると、恐れるあまりに身体が緊張し、かえってミスをしやすくなります。

 

自己否定からくる完璧主義者は、「あんなに気を付けていたのに」「絶対に失敗したくないのに」と、ミスをした自分、完全でない自分を責め立てます。

そして、ミスをした自分、完璧でない自分を許せなくて、どんどん自分を嫌いになります。

このようにして、自己否定の度合いを強めた人が「次こそは、絶対に失敗しないぞ」と気合を入れると、前回失敗したときよりも、さらに強いプレッシャーを自分にかけることになります。

 

皮肉なことに、自分にプレッシャーをかければかけるほど、身体は緊張し、あがって失敗しやすくなります。

その結果、「あがり症の無限ループ」が見事に完成します。

 

つまり、

①「自己否定からくる完璧主義者」が、「完璧じゃない自分はダメだ。最高のパフォーマンスをしてみせるぞ」と意気込む→
②体が緊張し、あがって失敗する→
③「失敗した自分はダメな人間だ」と、さらに自分を嫌いになる→
④「次こそは、絶対に失敗しないぞ」と、さらに強いプレッシャーを自分にかける→
⑤体がさらに緊張し、あがって失敗する→
⑥さらに自分を嫌いになる→
①に戻る。

ということなのです。

 

もしも、今のあなたがこの「あがり症の無限ループ」にハマっていることに気が付いたら、即刻意識改革をしてください。

次回、あがって失敗したとしても、そこで「また、ミスをしてしまった。完璧じゃない自分はダメだ」と自分を責め立てるのを止めてください。

その代わりに、「また、失敗しちゃったけど、そんな自分でもいいんだ」と、「失敗した自分」を受け入れてください。

 

すると、必要以上に自分にプレッシャーをかけることがなくなります。

その結果、身体がリラックスして、あがらなくなります。

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