フォーカル・ジストニアの原因ーセロトニン不足

2020年5月3日

フォーカル・ジストニアの原因ーセロトニン不足

某脳神経外科医によると、
「フォーカル・ジストニアを発症する人は、全員せっかち!」
だそうです。

これを脳科学的に言うと、
フォーカル・ジストニアを発症する人は、全員セロトニンが足りていない
となります。

つまり、フォーカル・ジストニアの発症原因の一つに、セロトニンの低下が考えられます。

確かに、私のカウンセリングを受けに来るクライアントの方々は、皆さん切羽詰まったご様子でいらっしゃいます。

演奏ができなければ生活できないのですから、クライアントが焦るお気持ちもよく分かります。

しかし、中にはヒステリックなほどに焦ってしまい、パニック状態になってしまうクライアントもいます。

セロトニンは、気持ちを安定させる働きがあります。

ストレスにより、セロトニンが不足すると、気持ちが安定しなくなります。

イライラしたり、ムシャクシャしたり、何となく落ち着かなくなったり、「どうしよう、どうしよう」と、不安になったりします。

セロトニンー「脳というオーケストラの指揮者」

セロトニンは、過剰に分泌されたドーパミンを抑制する働きがあります。

このような働きから、セロトニンは「脳というオーケストラの指揮者」と呼ばれています。

フォーカル・ジストニアの発症原因である「ドーパミンの過剰分泌」は、ドーパミンを抑制する役割のセロトニン不足による可能性があります。

つまり、セロトニン不足は、「指揮者がいないオーケストラ」のような感じです。

指揮者がいないオーケストラでは、それぞれの楽器の演奏者が自分勝手に曲を演奏しています。

全体としてまとまりがなく、「一つの曲」として完成しません。

脳の中の神経伝達物質も、それぞれがバランスよく分泌されていないと、人間の体の動きをコントロールできません。

「随意運動」と一口に言っても、実は体の各部分の筋肉や神経の連携プレーで一つの動きとして完成しているのです。

したがって、その連携プレーの内のどれか一つでも異常を来すと、「完成された一つの動き」が成立しません。

ただ、フォーカル・ジストニアの症状は「演奏時のみ」に現れるのが特徴です。

*症状が進行すると、パソコンのキーボードを叩くときも指が曲がる人がいます。

演奏時以外は普通に指が動くということは、脳が「楽器を演奏したくない」「楽器演奏は危険だ」と判断していることになります。

その原因を考えれば、「楽器演奏は人間の死とイコールである」と脳が判断しているということに結論付けられます。

たとえば、ほとんどの人は高い場所や火、毒蛇や凶悪そうな犬を見ると怖がります。

当然のことですが、「うっかり近づいたら死んでしまう」ことが本能として分かっているからです。

フォーカル・ジストニアを発症する人の脳は、楽器演奏を「毒蛇か凶悪な犬」とイコールだと判断しています。

ですから、うっかり近づかないように指が曲がるのです。

普通に考えれば、楽器そのものは美しい工芸品でもあれば美術品でもあるし、楽器演奏は人の心を癒すものです。

それでは、なぜフォーカル・ジストニアを発症する人の脳は楽器演奏を危険極まりない行為だと判断しているかというと、「ヘタな演奏をしたら、自分の価値が下がる」と思い込んでいるからです。

ここが人間として厄介なところですが、「自分の価値が下がる」ことは、生物学的な死とイコールであると人間の脳は考えています。

たとえば、一昔前の小説の世界で、「失恋したショックで死を選ぶ若い女性」が書かれることがあります。

失恋したくらいでは、生物学的な死をもたらすほどのダメージは受けません。

ところが、自己評価が低いと「あの人に嫌われた私はもうお終いだわ」と、失恋のショックに耐えきれずに自ら生物学的な死を選んでしまうのです。

このように、人間にとって「自己評価が高いか、低いか」は、生物学的な死を選択せざるを得ない程に、ある種の人にとっては重要なものとなります。

この場合の「ある種の人」こそが、フォーカル・ジストニアを発症する人のタイプと同類なのです。

心理療法でストレスを癒す

したがって、自己評価が低く、「楽器演奏の失敗は生物学的な死とイコールである」と判断している「ある種の人」のストレスを心理療法で癒やす必要があります。

カウンセリングでは、フォーカル・ジストニア発症時にどのようなストレスに襲われていたかを、徹底的におうかがいします。

原因が分かったら、心理療法で癒します。

心の傷が癒されれば、ストレスは消えます。

ストレスが消えれば、低下していたセロトニンが元に戻り、過剰分泌していたノルアドレナリンやドーパミンの量を抑制します。

また、ドーパミンと共に随意運動を制御するアセチルコリンの量も適切なものに戻るでしょう。

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