ステージ恐怖症を克服するためのたった1つのテクニック
ステージ恐怖症を克服するためのたった1つのテクニック
ステージ恐怖症とあがり症の違い
「ステージ恐怖症・・・あがり症とどう違うの?」と、突っ込まれそうですね(^^;)。
あがり症は、披露宴のスピーチ、プレゼン、 国語の授業の朗読、発表会、学芸会、集団面接など、「たくさんの人を前にしてあがる症状全般」です。
これに対して、ステージ恐怖症(舞台恐怖症)は演劇、バレエ、コンサート等の芸術系のステージであがってしまうことです。
「先生にムリヤリ出させられる発表会とか、仕事で止むを得ないプレゼンやスピーチはともかく、芸術家でステージ恐怖症なんて、いるの・・・?」
と疑ってしまいますよね。
私も、カウンセラーの仕事を始める前は「プロの音楽家や芸術家は『自分大好き人間』が多いから、あがり症とは無縁だろう」と思っていました。
ところが、カウンセラーの仕事を始めたところ、プロの音楽家からカウンセリングのご依頼を受けることが多いことに驚きました。
私がこのサイトを開設して1番初めにお問い合わせを頂いた方が、オーケストラで活躍するヴァイオリニストさんだったのです。
そして、クライアントは口を揃えて「プロの音楽家・芸術家があがり症で悩んでいるのは、珍しいことではない」と仰るのです。
プロの音楽家・芸術家でさえ本番のステージであがってしまう・・・。
ということは、やはり「場数を踏めば、あがり症は治る」説が間違いであることは明らかですよね。
クライアントの皆さんも「あがり症は、場数を踏めば治ると誤解されている。誰も私の苦しみを分かってくれなくて辛い」と仰います。
私も、自分がひどいあがり症だと分かったとき同じ思いでしたから、彼らの苦しみはよく分かります。
それでは、ステージ恐怖症はどうすれば克服できるのでしょうか?
ステージ恐怖症の原因
ステージ恐怖症もあがり症も原因は同じです。
関連記事:あがり症の原因|4つの恐怖症
ただ、あがり症の原因である「視線恐怖症、対人恐怖症、失敗恐怖症、あがり恐怖症」のうち、視線恐怖症と対人恐怖症がステージ恐怖症の原因であるとは考えにくいです。
プロの音楽家・芸術家は2~3歳の小さい頃からピアノやヴァイオリン、バレエなどのお稽古事をスタートします。
プロになるまで、発表会やコンクールは散々出場しています。
つまり、彼らは私のようなド素人と違って「舞台慣れ」しているハートの持ち主です。
もし視線恐怖症と対人恐怖症があったら、そもそも人前で音楽やダンスなどのパフォーマンスをして、それを職業にしようだなんて、考えもしないでしょう。
したがって、ステージ恐怖症の原因は失敗恐怖症とあがり恐怖症だと私は思います。
「失敗恐怖症」とは、自己評価が低いために「失敗することで、自分の価値が下がってしまう」と、失敗することを怖れてしまうことです。
「あがり恐怖症」とは、「あがること」そのものを怖れることです。
「音楽エリート」ゆえの悩み
私のクライアントの中で、プロの演奏家として高い地位を築いていらっしゃる方もいます。
かれらは自分に対して妥協を許さず、常に「完璧さ」を追求することで、自然とエリート的な地位に就きます。
しかし、上手くいっているうちはいいのですが、人間ですからときに演奏でミスしてしまうこともあります。
そういうとき、常に「完璧さ」を追求していることがかえって災いします。
そして、ミスした自分を許せず、自分を責めてしまいます。
彼らは「また、演奏でミスをしてしまったら、どうしよう?」という怖れを抱いてしまいます。
この恐怖がマックスになると、ステージ恐怖症を発症してしまうのです。
ステージ恐怖症と扁桃体
脳の中に「扁桃体」という部位があります。
扁桃体はものごとに対して「危険か、そうでないか」を判断します。
失敗することを異常に恐れる音楽家や芸術家ステージでのパフォーマンスを考えるときに「上手くパフォーマンスができなかったら、どうしよう?」という恐怖に囚われます。
すると、扁桃体が「ステージでのパフォーマンスは、危険な行為なんだな」と認識します。
ステージでのパフォーマンスが危険な行為だと認識した扁桃体は全身に「そこから逃げろ!」という指令を出します。
この指令が副腎髄質に到達すると、アドレナリンとノルアドレナリンが分泌されます。
アドレナリンは交感神経を活発にする作用があります。
交感神経が活発になると、大量の発汗や手足の震え、激しい動悸などのあがり症の諸症状に襲われます。
1度こうしてあがり症の諸症状に襲われてしまうと、失敗した自分を赦すことができない音楽家や芸術家は激しいショックを受けます。
「たくさんの人が見ている前で、みっともない姿を見せてしまった・・・」と、何日もクヨクヨと落ち込みます。
そして、「また、次のステージであがったら、どうしよう?」と、今度は「あがり恐怖症」に襲われます。
1度この恐怖にとりつかれてしまうと「あがり症の無限ループ」に陥ってしまいます。
関連記事:あがり症の無限ループ
そうして、演奏会や舞台の度に抗不安薬やβ遮断薬などの精神薬を常用せざるを得なくなってしまうのです。
ステージ恐怖症の治療
しかし、このように「あがり症の無限ループ」に陥ってしまった人であっても、心理療法で「失敗恐怖症」と「あがり恐怖症」を癒すことで、半年後~1年後には震えが止まり、2年後には強い不安感や恐怖感が消えます。
関連記事:あがり症の治療―自分を好きになってあがり症を改善する方法
ステージ恐怖症を克服するためのたった1つのテクニックは、「完璧でなくても、自分には価値がある」ということを認識することです。
そして、どうして自分は自分に対してこんなにも厳しくなってしまったのか、その理由を探ることです。
大抵は、あがり症やステージ恐怖症の原因は、「子どもの頃の母親との関係」にあります。
たとえば、子どもの頃に母親が子どもの教育に厳しく、甘えを一切許さなかったり、子どもが母親に素直に甘えられない環境にあったことなどが原因です。
このような母親の優しさに恵まれない環境で育った子供は「いつも完璧でいれば、親は私を愛してくれるだろう」と思いこみます。
そして、常に完璧を目指して、自分にムチを打って一生懸命努力します。
しかし、あるときうっかりしてミスをすることで激しく落ち込んで自分を責めてしまい、失敗を異常に恐れることでステージ恐怖症を発症してしまうのです。
ステージ恐怖症の治療は、心理療法で子ども頃に母親が優しく接してくれなかった寂しさや怒り、悲しみを癒します。
そして、「お母さんは私が子どもの頃に私に優しくしてくれなかったけれど、そのことで自分の価値が無くなる訳ではないんだ」「失敗したって、そのことで自分の価値が下がる訳ではないんだ」と、自分の考えを修正します。
このようにして自分に対する異常な厳しさを解消することで、リラックスして演奏に臨めるようになります。
すると、失敗を恐れていた頃より、かえって失敗しなくなるのです。
いつの間にか「次の舞台でどんなパフォーマンスをしようか?」と、ステージ恐怖症ならぬ、「ステージ大好き人間」へと変化していることでしょう(^^)。
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