アドラー心理学であがり症が治る!?

2019年9月7日

アドラー心理学であがり症が治る!?

 

最近、アドラー心理学の「嫌われる勇気」というタイトルのTVドラマが話題になっていますね。

私は見ていませんが、皆さんはご覧になりましたか?

 

アドラー心理学のアルフレッド・アドラー(1870年~1937年)は、ジグムント・フロイト、カール・グスタフ・ユングと並ぶ、現代心理学の三大巨頭のうちの一人と言われています。

 

アドラー心理学の特徴は、トラウマを否定し、「人は人生の『目的』に沿って行動を決定している」としたことです。

たとえば、不安症で外出できない、という悩みがある人がいるとします。

フロイトなら、「過去に原因があって、『不安症』を発症し、外出できなくなった」と言うでしょう。

 

アドラー心理学では「『外出したくない』という目的があるから、不安症になった」ということになります。

これをあがり症に当てはめると、「『人前で演奏したくない』という目的があるから、あがり症になった」ということになります。

「勇気」があれば、あがり症は治る!?

 

アドラーは、「自分を変えられない人は、変えるための『勇気』が足りないからだ」とも述べています。

アドラー心理学の本を2冊ほど読みましたが、感想は「言われたとおりにできたら、誰も苦労しないよね」です(笑)。

私はクラシック・ギターの発表会で突然指がブルブル震えだし、最後までまともに弾けずに終わるという悲惨な結果に終わったときから、あがり症を治すためにありとあらゆる努力をしました。

 

「場数を踏めばあがり症は治る」と考えていた頃は、積極的に発表会やミニ発表会、コンクールに参加したり、素人でも演奏できるクラシック音楽専門のライブハウスに出場したりと、積極的にあがり症を治す努力をしました。

つまり、アドラーに言われるまでもなく、私には「あがり症を治すための『勇気』」を兼ね備えていたことになります(笑)。

 

「勇気」があっても、あがり症が治らなかった理由

 

ところが、こんなにも必死になってあがり症を治すための努力を重ねたにもかかわらず、私のあがり症は良くなるどころか、年々悪化の一途をたどりました。

あるとき、「場数を踏んでも、何の役にも立たない」ということに気づき、心理学やカウンセリング、セラピーの勉強を始めました。

 

そして、その研究の結果、私のあがり症の原因は

1.「小学1年生の頃に、見ず知らずの上級者女子2人組に突然因縁をつけられたこと」

2.「小学4年生の頃に、担任教師からクラスのみんなの前で暴力を振るわれたこと」

3.「学芸会、運動会、音楽の授業など、学校行事における失敗」

4.「成績が良いときだけ褒める母親の教育」

だということが分かりました。

 

私のあがり症の原因がこれらの過去の出来事によるトラウマだったということは、私があがり症を治すための研究を始めてから、初めて分かったことです。

特に「上級生女子2人組事件」は、私の記憶の片隅にすっかり追いやられていて日常では思い出すこともない、完全に過去の出来事でした。

不快な出来事ではありましたが、この事件があがり症の原因だったとは、私には全く思いも寄らないことでした。

 

アドラー心理学の大いなる矛盾

 

つまり、「『人前で演奏したくない』という目的のために、過去の出来事を言い訳にしている」というアドラー心理学の主張とは、大いに矛盾が生じることになります。

私は過去の出来事で受けた心の傷を癒すことで、あがり症を完治することができました。

 

視線恐怖症を治すことで、観客一人ずつとしっかりアイコンタクトできるようになり、暴れ馬のようにガクガクブルブル震えていた手足は落ち着きを取り戻し、口から飛び出そうなほど激しく鼓動していた心臓も落ち着きを取り戻し、額から滝のように流れて止まらない汗もピタリと止まり、また失敗恐怖症を癒すことで頭が真っ白になることなく、お守り代わりの譜面台も不要になりました。

 

アドラーさんは、幼い頃に声帯のけいれんやくる病、肺炎に苦しんだ過去があったそうです。

こうした経験や、彼が経営していた診療所の近くにある遊園地で働いていた空中ブランコ乗りや、軽業師などの大道芸人たちが、幼い頃には体が弱かったにもかかわらず、弱点を克服して逆に体を使った仕事をしているのを見て、「過去の出来事は関係無い。人は現在の目的に沿って行動を決定している」という理論を唱えるに至ったようです。

アドラーさんは病気という不運に遭いながら、それでも自分を鼓舞するためにアドラー心理学を考案するに至ったのだろう、と思います。

 

しかし、自分自身の経験や、空中ブランコ乗りなどの特殊過ぎる事例を持って、「自分を変えられない人は、勇気が足りないからだ」と決めつけるのは、いささか思慮が浅いように思われます。

 

もし、アドラーさんが生きていたら、過去の出来事で受けた心の傷を癒すことであがり症を完治した私に向かって、何というつもりなのでしょうか?と、そんなことを思いました。

 

あがり症を治すための心理療法:マジックセラピーを開発してから、さらに全ての人が使えるようになるために、自分の体で十回以上、発表会で赤っ恥をかきながら人体実験を繰り返しましたから、「あがり症を治すための勇気と行動力」は持ち合わせていたように思うのですが(笑)。

 

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「あがり症を治すための『勇気』はあると思いますが、あがり症が治りません・・・」

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