フォーカル・ジストニアに悩む様々なクライアントと面談カウンセリングをしているうちに、「フォーカル・ジストニアの発症メカニズム」を見出すことができました。

 

クライアントは、フォーカル・ジストニア発症時に、プライベートまたはオフィシャルの場面で様々なプレッシャーに見舞われていました。

ある人は、責任の重い仕事を任されることになったり、ある人は音楽仲間とのトラブルを抱えていたり、ある人は人生の転機と呼べるような過渡期に置かれていたり、またある人は仕事の人間関係で非常なストレスを抱えていました。

 

これらの表面的なできごとだけを見ると、バラバラの事象に何らの関連性や共通項も見出せないことでしょう。

しかし、「潜在意識のレベル」で問題を見る私には、「たった一つの共通項」を見出すことができるのです。

 

その「たった一つの共通項」とは、「愛される価値を失うことへの怖れ」です。

 

哺乳類である私たち人間は、生まれてから大人として独り立ちできるようになるまで、他の哺乳類の動物と比較して大変長い時間がかかります。

言い換えれば、独り立ちできるようになるまで、保護者である両親の存在が頼りになります。

 

また、親の方も、生まれたばかりの子どもを愛情を持って育てないと子供が死んでしまいますから、そんなことにならないよう、自然は「母性本能」「父性本能」という働きを人間に与えたと考えられています。

*「ネグレクト」「虐待」という言葉があるように、「母性本能」「父性本能」が壊れている親たちも稀に見かけられます。

 

赤ちゃんの瞳や顔が丸くて愛らしいのも、親に「母性本能」「父性本能」をかきたてさせるため、と考える説もあります。

このように、親と子は「相思相愛」の蜜月期間を経て、やがて子どもは精神的にも肉体的にも大人になり、経済的にも自立して親の元を離れ、人の子の親となります。

このサイクルが、私たち人間の「正しい成長サイクル」です。

 

ところが、前述したように「母性本能」「父性本能」が壊れている、また一時的に上手く機能していなかった両親のもとに育てられると、子どもは成長過程で様々な「歪み」を生じることになります。

愛情豊かなご両親のもとで、まっすぐにのびのびと育てられた子どもは、「私は、ありのままの姿で愛される価値がある」という自信を持つことができます。

 

しかし、前述のように「母性本能」「父性本能」が壊れている両親のもとで育てられると、子どもは「愛されるためには、○○でなければならない」と思い込むようになります。

たとえば、いつも両親がいがみ合い、ケンカばかりしている姿を子どもに見せていたとします。

そうすると、家庭の中はいつも不穏な空気が漂います。

 

このような息苦しい家庭で育つと、子どもは「愛されるためには、○○でなければならない」と思い込みます。

その「○○」は、人によって変わりますが、こんなことが考えられます。

 

「愛されるためには、いつも『いい子』でなければならない」

「愛されるためには、いつも『成績優秀』でなければならない」

「愛されるためには、いつも『真面目』でなければならない」

「愛されるためには、いつも『周囲に気を配らなければならない』」

「愛されるためには、いつも『人の役に立つ人間』でなければならない」

「愛されるためには、いつも『人一倍頑張らなければならない』」

「愛されるためには、いつも『人より目立つ存在』でなければならない」

 

そして、これらの「○○」が脅かされるような「ストレス」「プレッシャー」に遭うと、それがフォーカル・ジストニアを発症するキッカケとなってしまうのです。

 

ギタリストのSさんは、子どもの頃に家族の中でどこか浮いた存在でした。

家族に悪気は無かったのでしょうが、仲の良い家族同士で結託し合い、いつもSさんだけがポツンと取り残された状態になってしまいました。

このような環境で育ったことにより、Sさんは「いつも周囲の輪に気を配らなければならない」と思い込むようになってしまったそうです。

 

大人になり、Sさんはバンドを組むことになりました。

ところが、そのバンドメンバー間であるトラブルが発生しました。

そのトラブル自体は「よくあること」で、特にSさんに非はなかったそうです。

 

結局、そのバンドはそのトラブルが原因で解散してしまうことになりました。

しかし、バンドの解散という事態は、Sさんの「いつも周囲の輪に気を配らなければならない」という価値観を大いに損ねることになりました。

Sさんは、自分に非があるかのように自分を責めてしまったそうです。

Sさんのフォーカル・ジストニアは、それから始まりました。

 

Sさんのケースから見えてくる発症メカニズムは、以下の通りです。

 

1.子どもの頃の家庭環境により「いつも周囲の輪に気を配らなければならない」と思い込む。

2.バンドの解散により、Sさんの価値観が否定され、損なわれる。

3.Sさんにとって、バンドの解散は「生きる価値は無い」と宣告されているに等しい。

4.脳は「演奏することは、『生きる価値』を否定されることに繋がるんだな。なら、初めから演奏させなければいいんだ」と考えて、フォーカル・ジストニアを発症させる。

 

私がSさんの価値観を修正し、バンドの解散で受けた心の傷を心理療法で癒したところ、Sさんの指は動くようになりました。

 

生きている以上、ストレスやプレッシャーはつきものです。

でも、ストレスを受けた演奏家全員がフォーカル・ジストニアを発症するか、というと、そんなことはありませんよね。

むしろ、プレッシャーをはねのけて大舞台で堂々と演奏する演奏家のように、フォーカル・ジストニアとは無縁の演奏家も数多くいらっしゃいます。

 

長らく、フォーカル・ジストニアは「反復練習のし過ぎが原因で演奏時のみ指が曲がる」という、トンチンカンな説明がなされていました。

演奏家なら、誰でも日々の練習で反復練習をしています。

また、レッスンで先生から演奏フォームを厳しく指導されることでしょう。

演奏家として置かれた状況は同じなのに、「あなただけ」がフォーカル・ジストニアを発症する理由として、「反復練習のし過ぎ」は、理屈に合いません。

 

フォーカル・ジストニアを完治するためには、あなただけの「愛されるためには、○○でなければならない」の「○○」を癒してください。

そして、「私は、ありのままの姿で愛される価値がある」という正しい価値観を潜在意識に植え付けてください。

そうすれば、動かなかった指は動くようになり、出なかった声は出るようになります。

 

 

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