痙性斜頸患者の自我分析

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痙性斜頸患者の自我分析

聖マリアンナ医科大学神経内科の医師たちが、痙性斜頸患者の自我分析の結果を平成16年に発表しました。

痙性斜頸はストレスと関連があるといわれている。 実際に患者と接していると,背景にストレスの存在が あることが多く,また患者は特有な性格的特徴を持っ ているように思われる。

Berne らによれば,人間の心は次のような 5 つの自 我から成り立っているという。 ① critical parent;CP(批判的な父親の心) ② nurturing parent;NP(保護的な母親の心) ③ adult;A(客観的な大人の心) ④ free child;FC(自由な子供の心) ⑤ adapted child;AC(順応した子供の心) 自分が他者と交流する際には,このうち強い自我が 前面に出る。

これが個性といわれているが,同時にス トレスや心身症を招くもとになると考えられる。 そこで,我々はエゴグラムにより痙性斜頸患者の自 我を健常成人と比較し,発症との関連を検索した。

出典:「エゴグラムによる痙性斜頸患者の自我分析」-通常成人との比較-
聖マリアンナ医科大学神経内科
堀内 正浩、 塩原 紀久子、 真木 二葉、 高橋 洋一

この研究の結果は以下のとおりです。

結論

ボツリヌス毒素療法を受けた本態性痙性斜頸患者 9 例と健常成人 8 例にエゴグラムを施行した。痙性斜頸 患者の“adapted child(AC)”は健常成人に比べ高値 であった。痙性斜頸患者には,心身医学的治療も必要 と考えた。


出典:「エゴグラムによる痙性斜頸患者の自我分析」-通常成人との比較-
聖マリアンナ医科大学神経内科
堀内 正浩、 塩原 紀久子、 真木 二葉、 高橋 洋一

この研究によると、痙性斜頸患者の自我分析は「 adapted child(AC)」が健常成人と比較すると高く、心身医学的治療も必要である、と結論付けています。

協調性的な心


「adapted child(AC) 」とは、

AC(順応性)協調性的な心。他人からの評価を気にし、言いたいことを言わずに我慢してしまい、従順で遠慮がちである[。この部分が低いと、マイペースな性格になる。

出典:「エゴグラム」Wikipedia

とされています。

この性格を考えると、ある意味とても日本人らしい性格と言えますね。

日本人の社会はとかく「協調性」が要求されます。

日本は基本的に単一民族で構成されている国家ですから、「和を乱す」人や振る舞いを嫌います。

そのため、「人と歩調を合わせる」「空気を読む」ことが日本の社会では「暗黙のルール」とされています。

しかし、このように協調性があり、従順で遠慮がちな日本人らしい性格の人がたくさんいるにも関わらず、日本人全員が痙性斜頸を発症する訳ではありません。

と言うことは、痙性斜頸を発症する患者は、性格を矯正すれば痙性斜頸が治る、という問題ではない、ということになります。

私は、ひどいあがり症、書痙、発声時頸部ジストニアを自力で開発した心理療法で完治しました。

その経験を基に、私と同じようにあがり症、書痙、フォーカル・ジストニアに悩むクライアントを私が開発した心理療法で治療を行っています。

あがり症や書痙、フォーカル・ジストニアと症状は違っても、クライアントはみな共通して「ある悩み」を抱えています。

それは、「ありのままの自分を好きになれない」という悩みです。

「ありのままの自分を好きになれない苦しみ」

クライアントは、子どもの頃に生じた親との葛藤を抱えて、辛い思いをして生きています。

彼らの親は、ありのままの彼らを愛さず、やたらと教育や躾に厳しかったり、子供に暴言を吐いたり暴力を振るったり、仕事が忙しくて子どもをほったらかしにしたり、他の子どもの世話にかまけて、子どもの心を蔑ろにしたりします。

このような状況では、たとえ物理的に親が存在しても、精神的に親は存在しません。

精神的に親が存在しないということは、子供は「精神的には孤児である」ということです。

親の務めとは、子どもの衣食住の世話をすることだけではありません。

親が子どもにしてあげなければいけない「本当の務め」とは、子どもに「私は、ありのままの姿で愛される価値がある」という本物の自尊心を持たせてあげることです。

この自尊心があればこそ、子どもは一人で自由に、のびのびと「自分が自分であること」を表現し、それを楽しむことができます。

しかし、上記のように精神的な意味での親が存在していない状況では、子どもは「ありのままの自分」に自信を持てなくなります。

その結果、いつも自分に自信が持てず、オドオドと卑屈な性格になります。

そして、その自信の無さをカバーしようと、子どもなりに「生き残るための知恵」を考え付くようになります。

「生き残るための知恵」としてのAC

その「生き残るための知恵」の一つが、ACの


「AC(順応性)協調性的な心。他人からの評価を気にし、言いたいことを言わずに我慢してしまい、従順で遠慮がちである」

なのです。


つまり、痙性斜頸患者の自我分析の結果である「AC(順応性)協調性的な心」とは、子どもの頃に親からありのままの姿で愛してもらえず、「生き残るための知恵」として後天的に身に付けた性格であると言えます。

このようにして、「生き残るための知恵」を身に付けた子どもは、成人すると、常に周囲に気を配り、痛々しいほどに自分を抑え、他人の顔色をうかがい、ワガママを言わず、言いたいことがあってもグッと我慢します。

しかし、このような生活というものは、かなり精神的なストレスがたまります。

皮肉なことに、大人しく従順でいわゆる「良い人」は、周囲から軽んじられてしまう傾向があります。

「自分」を主張せず、常に周囲の顔色をうかがうような人は、周囲から「自分を持っていない人」と、軽蔑されてしまいます。

どんな無茶ぶりをしても、この手の「良い人」は文句も言わず引き受けてくれるので、ワガママな人の餌食にされやすいのです。

本心ではイヤだと思っていても、周囲から「良い人」だと思われたい気持ちが強すぎるために、笑顔で引き受けてしまいます。

しかし、どんなに「良い人」を演じてはいても、やはり本音のところではストレスが溜まります。

本人は「生き残るための知恵」として良い人を演じているだけなので、「本当の自分」「本音の自分」とは、どんどんギャップが生じてしまいます。

このようにどんどんストレスが溜まり、ある日「ストレス限界値」を超えるときがきます。

ストレス限界値を超えるとき

その結果として現れる症状が、あがり症や書痙、フォーカル・ジストニアなどの身体症状なのです。

したがって、痙性斜頸を治療するためには、聖マリアンナ医科大学の医師らが自我分析の結果として結論付けたように、「心身医学的な治療」です。

しかし、現代の精神医療で行われる治療は、「EMDR」(左右眼球ギョロギョロ運動)や、認知行動療法の「要は気持ちの問題」という、その効果に疑問を抱く治療法ばかりです。

自力で開発した心理療法であがり症を完治した私から言わせてもらえれば、どちらの療法も効果があるとは言えません。

考えるまでもない話ですが、左右の眼球をギョロギョロと左右に動かしても、ありのままの自分を好きになることはできません。

また、「要は気持ちの問題」では、子供時代のトラウマを癒すことはできません。

それに、痙性斜頸の患者に「生き残るための知恵」を捨てなさい、と言うことは「死刑宣告」と同じです。

どんなにAC的な性格に息苦しさを感じていても、それが彼らが子どもの頃に「生き残るための知恵」として身に付けた性格なので、簡単にその性格を捨てることはできないのです。

彼らにAC的な性格を捨てさせるためには、私が開発した心理療法:マジックセラピーで、根気よく「子供時代にありのままの自分を愛してもらえなかった寂しさ、悔しさ、怒り、悲しみ」を癒していく必要があります。

十分に心の傷を癒して初めて、「生き残るための知恵」である、AC的な性格を捨てることができるのです。

自分が自分らしくいられることに心地よさを感じるようになったとき、痙性斜頸は治ります。

痙性斜頸の真の原因とは「ありのままの自分を愛せるようになりたい!」という、魂の叫びなのかもしれません。

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「ありのままの自分を愛せるようになりたいです・・・」

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